第24回 プレゼンのリハーサルをする
名刺の用意ができたら、企画書のプレゼンのリハーサルをしておきましょう。編集者さんは忙しい中、時間をとってあなたの企画書を見てくれるのです。そのときに「この本はこんなにいい本で、出版翻訳するだけの価値があります」としっかり伝えられるように準備をしておきましょう。
企画書を渡すだけでなく、その内容をきちんと口頭で説明できるようにしておくのです。どんな本なのか、業界ではどういう位置づけにあるのか、どんな読者が想定されるのか……自分の言葉で伝えられるようにしておきましょう。
周辺情報もあわせて用意しておきます。企画書で取り上げているのが料理好きな人の間ではかなり話題の調理法だとしても、編集者さんは知らないかもしれません。どんな調理法なのか、どれくらい話題になっているのか、把握できるようなニュース記事や雑誌記事を関連資料として揃えておくと、話が進めやすくなります。
どういう方向から質問が来るかわかりませんので、できれば周囲の方にお願いしてその企画書を見てもらい、疑問に思った箇所などを教えてもらいましょう。自分ひとりでは気づかなかったこともあるでしょうから、人に見てもらうことで十分な備えができます。
また、何か感覚に訴えるようなものがあれば、それも用意しましょう。たとえば調理法の中でちょっと変わった調味料を使うとすれば、それをプレゼンのときに持参して、見てもらったり香りをかいでもらったりするのです。単なる書面だけではなく、このように視覚や嗅覚などに訴えるものがあると、印象に残りますし、プレゼンにも動きが出ます。
なにもTEDに登場するようなプレゼンをする必要はありませんが、プレゼン次第で企画書の魅力を高めることができるのですから、いいプレゼンができるに越したことはありませんよね。
ぜひ十分なリハーサルをして実際のプレゼンに臨みましょう。