継続は力なり
またまた私事で恐縮ですが、5月でAccent on Communicationが無事開校1周年を迎えます。もう1年という気持ちとまだ1年という気持ち両方ありますが、この一年はいろいろな意味で学習の連続でした。またこの一年本当にいろいろな人に助けていただきここまで来れたという意味で感謝の連続でもありました。
これまで講師業自体は15年 ほどやってきましたので、教えるという部分での戸惑いはなかったのですが、ビジネスをするという部分では全くのど素人ですし、学校運営をした経験もありませんでしたので、教室探し、教材作成、生徒募集、広告宣伝、講師採用など何をするにも試行錯誤の連続でした。残念ながらそれは今でも変わりはありません(笑)。
1日通訳をしてから赤坂にあるオフィスに戻り、そこからAOCの仕事をしますので、帰ったら12時前になることも珍しくありません。また自宅に帰ってからも作業を続けたり、次の日の通訳の準備をしたりするので、なぜそこまでして学校をするのかとよく聞かれます。
巷には、大手通訳学校も大手英会話学校も山ほどあります。でもなかなか、コースコンセプトやカリキュラムや教材そして事務局と言う観点からみて、ここで教えてみたいという場所がなかったのです。そこで「じゃ作るしかないな」ということで立ち上げました。
通訳訓練の方法を、通訳を目指す高度な英語力をお持ちの方だけでなく、英語を基礎からやり直したいという人にも伝えていきたいという気持ち、また、一度も通訳をやったことがない人に通訳学校では国際会議のスピーチをやることに疑問を感じ、一番需要の高いビジネス通訳の現場で次の日から使える内容を教材にして授業をしないと意味がないと感じたからでした。
私の学校の通訳コースもビジネス英語のコースも共通して、サイトラとクイックレスポンスを行います。どちらも通訳学校ではあまりやらないのかも知れませんが、Accent on Communicationでは、
『仕事力UP!メールと電話のビジネス英語表現集』
楢原 潤子、イブ・サンダ (著) DHC
という市販の本を使い、日本語→英語のクイックレスポンスを行います。毎回宿題で10ページほどの英語の例文を覚えてきてもらい、ランダムに日本語の文章を英語にしてもらいます。この本はビジネスでよく使いそうなテーマ別に表現が整理されているのに加え、書き言葉、話し言葉に分けて同じ日本語に対し二通りの訳語が書かれているので、メールで書く時と会議で話す時の使い分けができるのも便利です。たまに訳語が??っていうこともありますが、基本的なビジネス英語を学ぶにはいいと思います。
授業にこられた方の中には、今さらこんな簡単な文章を覚えるなんて!と感じる方もいらっしゃいますが、英語力がかなりある方でもいつも同じような表現またはうろ覚えの表現を使っていることがよくあります。ですから読んだらわかるけど、すらすらとは出てこない表現を徹底的に覚えることは非常に大切です。ここで大切なのは“徹底的に“ということで、完璧に言えるようになってから、何回やるかが表現の定着度を決定します。ですから1ターム(12回の授業)でこの本を一通り練習し、また次のタームでこの本の最初からまた繰り返し練習していきます。2回目のサイクルを終えた方は英語の感覚がかなり向上し、日本語→英語の構文が安定し、出だしもスムーズになってきました。これも繰り返しの成果だと思います。
いろいろとやってみてるけど、なかなか伸びた感じがないという方は多いんじゃないでしょうか?そんな方、数多くの教材に手をつけすぎているということはありませんか?原因はいろいろあると思いますし、教材を変えてはいけないというわけではありませんが、構文や表現が安定しないとか、日本語から英語への訳が出にくい場合には、教材を絞って繰り返し、完璧にできるまで続けることが(いろいろと変えていくよりも)結局は成果を早く出せると思います。
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