INTERPRETATION

ボイストレーニングレポート

上谷覚志

やりなおし!英語道場

先週、“これからボイストレーニングの体験講座に行ってきます!!次回は、この突撃体験レポートします!”と予告しましたが、行ってきました。表参道にあるBreavo-para という学校です。突撃レポートしなければと意気込んでドアを開けてみると、白を基調としたおしゃれな一軒家で、ドアを開けた瞬間からアロマが出迎えてくれるような超癒しの空間でした。

持参するものと書かれてあったトレーニングウエアに着替えて、いざ体験講座会場へ!といっても、そこはこじんまりした全面ほぼガラス張りのエアロビのスタジオみたいな場所で、自分を含めて4人でレッスン開始。

最初はペアで声帯にかかわる背筋のストレッチ。背筋の四か所をほぐすと声が出やすくなるらしく、少し痛いかも・・・と思うくらいの力でぐりぐり押していきます。この学校ではかなりこのストレッチを重視しているみたいで、毎回授業の最初にはクラスメイトとペアになってストレッチをしていくそうです。

念入りに背中のストレッチをして体をほぐしてから、次に発声と呼吸のためのストレッチを行っていきます。ここでは普段よりも低めの音を出しながら、その意識を喉から胸へともっていき、声帯を振動させていきます。やっていただくとわかると思いますが、発声の意識を下にもっていくと、どんどん顎が下がってきて、口もだんだん大きく開いてきます。ちょうど、風邪の検診の時に“ハイ、大きく口をあけて”と医者に言われ、“あ゛〜ん”と言いながら、口をあけているような感じで、かなりこれは馬鹿面です(笑)。あの情けない顔がスタジオの全面ガラスに映し出されるのですが、あんなに不細工な顔をさらけ出しているにも関わらず、不思議なことにみんなが真剣にやっているのと、発声の意識を胸にもっていくというこれまでにない感覚の方が面白く、予想外にはまってしまいました。

先生曰く、声帯というのは非常に小さな筋肉なので、たくさん話したりする前には、こうして低音の振動を与えてやることで、スポーツ前のストレッチのように、使った後の疲労度が違うそうです。特に自分の場合は、喉から声を出している傾向があるので、声帯のストレッチというのは不思議な体験でした。

そしていよいよ実際に言葉を使って発声をしていきます。最初は単語だけで、「おおきい」と「おはよう」という言葉の“お”と“は”を意識しながら“おおきい”“おはよう”を発声します。高校生のころ、演劇部が部室から“あめんぼあかいなあいうえお”と叫んでいたのを思い出しました。20年後にまさか自分が演劇部員みたいなことをするとは夢にも思いませんでしたが、全てが新鮮であっという間の1時間でした。

今週から本格的に入学し、週1回(2時間)のレッスンを受けることにしました。ちょっと自分が実験台になって、こういう訓練で声がどう変わるのかいろいろと試してみたいと思っています。定期的に上谷の声レポートお届けしますので、ご期待ください。

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上谷覚志

大阪大学卒業後、オーストラリアのクイーンズランド大学通訳翻訳修士号とオーストラリア会議通訳者資格を同時に取得し帰国。その後IT、金融、TVショッピングの社での社内通訳を経て、現在フリーランス通訳としてIT,金融、法律を中心としたビジネス通訳として商談、セミナー等幅広い分野で活躍中。一方、予備校、通訳学校、大学でビジネス英語や通訳を20年以上教えてきのキャリアを持つ。2006 年にAccent on Communicationを設立し、通訳訓練法を使ったビジネス英語講座、TOEIC講座、通訳者養成講座を提供している。

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