INTERPRETATION

代用手段を考える〜その2

柴原早苗

通訳者のたまごたちへ

 先週のこのコラムでは代用手段についてご紹介しました。今回はその続きです。おもにキッチン関連グッズを見てみましょう。

 1.ゼリー・プリン型

 たとえばゼリーやプリンを作る際、小さな専用カップを使うのではなく、大きい深皿で作るのはいかがでしょう?ステンレスのプリン専用カップはプリンやカップケーキ作りにしか使えませんが、いっそのこと大きいボウルで作ってみるのです。食べるときは小鉢にスプーンで取り分ければOKです。

 

 2.ステンレスボウル

 お菓子作りや混ぜ物に重宝するステンレスボウル。ところがステンレスの場合、電子レンジでは使えません。サラダを作ってそのまま食卓に出すのも何となく味気ないですよね。そこで私はガラス製のボウルを使っています。サラダなどを作った際にはそのまま食卓に出してもテーブルが華やかになりますし、電子レンジももちろんOK。強化ガラスのボウルであれば、ハンドミキサーも使えます。

 3.スポンジケーキ用の丸型

 こちらもステンレス製の丸型の代わりにガラス製を使っています。オーブン焼きのレシピでも使えますし、お皿としておかずを載せてもおいしそうに見えます。

 4.パウンドケーキ型

 スポンジケーキ型同様、ガラス製を使用。現在わが家ではハーブティーを取りそろえてガラス製パウンドケーキ型に入れて棚にディスプレイしています。ガラスなら中身が見えますので、中のものも取り出しやすくなります。

 5.保存容器

 「中身が見えること」「冷蔵庫で重ねられること」が大原則。今まではカラー保存容器を使っていたため、ひとたび中にモノを入れてしまうと何が入っているか外からは分かりませんでした。そこでガラス製の容器を無印良品とハリオのもので統一。同じ種類の大きさでそろえると冷蔵庫でも重ねて収納できます。ふたはプラスチック製ですが、ふたを取ればお皿代わりにもなります。

 一つのものを複数の目的で使うこと。これが私にとっての一大ルールですが、もうひとつ大切な点があります。それは「地球に還れるモノを使うこと」です。つまりプラスチックやステンレスよりもガラス、ガラスよりも木でできたもの、という具合に、処分の際できる限り地球に負担が少ないものを選ぶのです。自分なりにそうした基準があるだけでも、モノを選びやすくなります。

 

(2010年7月5日)

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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