INTERPRETATION

「引越し」

木内 裕也

Written from the mitten

 先日、新しいアパートに引越ししました。今までのアパートに引っ越してまだ1年も経過していません。しかし大学の所有しているアパートが夏に一部取り壊されるため、その期間中は騒音がすごくなることが予想されます。また毎月の家賃も上がり、公共交通機関のバスも本数が減り、必ずしも望ましい環境ではなくなってしまいました。そこで同じアメリカ研究に所属している友人と、タウンハウスと呼ばれる2階建て(地下1階)のアパートに引っ越すことにしました。大学の駐車場からは車で10分程度。周囲は静かですが、街の中心にも近く、とても便利な場所です。

 一緒に引っ越した友人は映画を専門に研究していて、私と同じように日々論文の執筆をしています。大衆文化研究の学術誌では彼も編集委員をしています。また昨年の夏にハイキャリアにも書いたソフトボールチームではキャプテンも勤めていました。そこで静かな環境を求める、という点がお互いに一致したと同時に、非常に仲がよいことからも、一緒に引っ越すことにしました。

 引越しではU-HAULと言う会社から大きなトラックを借りて、合計で3往復しました。2人とも家具や洋服は少ないですが、予想していた通り本(と彼のDVD)に苦労しました。絞り込んだ専門分野は違うとは言え、同じアメリカ研究が分野ですから、重なる本もたくさんありました。

 タウンハウスでは地下にほとんど全ての書籍をまとめました。引っ越して数日後に雪解け水が流れ込んでしまったので今は工事中で写真が撮れないのですが、ちょっとした図書館のような雰囲気です。また地下室の奥には洗濯機と乾燥機、そして収納スペースがあります。今までは別の建物まで選択をしにいかなければいけませんでしたが、今は地下に階段を下るだけですから、とても便利です。

1階にはキッチン、リビング、そしてダイニング。またhalf-bathと呼ばれるスペースもあります。日本と違いBathroomといえばシャワーも付いていますから、日本の様にトイレだけのバスルームはhalf-bathと呼ばれています。リビングにはソファーベッドがありますので、来客があっても大丈夫です。

2階は2つの寝室とシャワー。寝室はとても広く、十分な大きさのクローゼットもあります。地下室に色々な収納ができると同時に、各階にも収納スペースがたくさんあるのが便利です。今までは本に囲まれて生活していましたが、寝室には博士論文の執筆に最も重要な公文書などのコピーと、今後数日以内に読む本が数冊準備してある本棚を1つ置いただけです。地下に本をとりにいくのがやや面倒になることもありますが、非常に身の回りがすっきりした感じで、とても気に入っています。

 裏庭はそれほど大きくありませんが、ちょっとしたBBQなら友達を呼んでできるスペースがあります。雪が解けて暖かくなったら、何人か友達を呼んで企画をしたいとも思っています。

2009年の5月に博士課程を終了する予定です。それまでの1年と数ヶ月はこの新しいタウンハウスに住むことになります。近所にお立ち寄りの際は、是非ご連絡ください! ちゃんとおもてなしします!

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記事を書いた人

木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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