INTERPRETATION

「2007年を振り返って」

木内 裕也

Written from the mitten

2007年最後の投稿となりました。年始の投稿では、いくつかの目標を立てました。1つ目はフランス語。フランス生活から既に7年が経過して、実力維持はできても実力のアップはできていないのが実情。今年こそはもう少しレベルアップを、と思っていましたが、やっぱり実力維持程度の勉強が精一杯でした。大抵は年に1度、フランスへ行っているのですが、今年はあまりに用事が多すぎて、それもかないませんでした。来年こそは……と思っていますが、どうなることやら。でも5月にはヨーロッパで学会があるので、それを言い訳にフランスにも滞在したいと考えています。

 学会もたくさんありました。様々なフィードバックをもらい、論文の質を向上することもできました。また学会だけではなく、総合試験も2つ受け(1つ目は合格、2つ目は結果待ちです)、残す総合試験は3月に予定されている1つだけ。予定通りに進めることができました。

 通訳と翻訳の分野でも、色々な経験のある1年でした。日本でのお仕事の頻度は少ないですが、アメリカ国内で出張をしたり、また時差を利用して翻訳のチェックをしたりと、お仕事の機会があることに感謝です。またオバマ大統領候補の自伝の翻訳書(マイ・ドリーム)も無事に出版につながりました。来年は継続中のプロジェクトがいくつかありますので、それらの出版が大きな目標です。

 来年はどの様な年になるでしょうか。相変わらずフランス語の学習は頑張らなければいけません。そして何より、来年は博士論文の執筆がメインイベントです。学会も複数予定されていますが、何よりも博士論文の第1稿だけでも書き終えなければいけません。既にイントロダクションと第1章は書き終えましたが、まだ第2章から第7章までと、まとめが残っています。約350ページを予定していますので、1日1ページ書けば十分なのですが、なかなか思いどおりには進みません。授業を教える必要の無い月曜日と水曜日は、1日中家にいますので、その2日を論文執筆に費やそうと考えています。

 今年はサッカーの審判活動で非常に実りのある1年間でした。4月にシーズンが開幕して以来、プロリーグの割り当てもありましたし、全国大会にも呼ばれました。来年もいくつかの全国大会が予定されています。大学で生活していると、どうしても脳みそばかり使って、体を動かすことが少なくなってしまいます。来年も積極的にフィールドを走り回る予定です。

 また2008年はアメリカ大統領選挙の年です。既に非常に興味深い選挙戦が繰り広げられていますが、その結果がどのような形で出るのか、今からとても楽しみです。「オバマ候補が勝つと、自伝の売り上げがあがるかなあ」などと考えてしまったりもするのですが、アメリカ国民が女性や黒人の候補にどのような姿勢を示すのか、興味深々です。

 それでは、来年もWritten from the Mittenをお楽しみに!

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記事を書いた人

木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

END