INTERPRETATION

Labor Day

木内 裕也

Written from the mitten

 アメリカでは新学期が8月末か9月初めに始まります。丁度9月の始まりはLabor Dayという祝日があるので、例えばミシガン州立大学では9月1日から3日まで授業を行ってすぐに土曜日から月曜日までの3連休になりました。私は友人の家族と一緒にミシガン州の東部に行ってきました。ミシガン州は2つの地域から構成されています。1つ目はこのブログのタイトルにもなっているように、手袋の形をしている本土の部分。そしてUPと呼ばれる北部にある半島のような部分です。私の住む街は手袋のほうにあり、私が今回向ったのはその手袋の形をした部分の、丁度親指にあたる場所です。というわけで、現地の人々はI’m going to the Thumb this weekend.などといったりします。

 私の友人のおばあさんがこの親指地域にあるRuthという街に住んでいます。彼女の父親側の祖母も、母親側の祖母も数百メートルのところに住んでいて、そこでは毎年Labor Day Weekendを利用して地域振興のピクニックが行われています。今年も例年通りそのピクニックが日曜日に行われました。私は土曜日の夜に友人とRuthに向かい、月曜日まで滞在しました。

 私は初参加でしたが、非常に楽しい1日を過ごしました。ピクニックのメインイベントの1つは鶏肉の食事です。写真の通り、鶏肉や豆、ハム、コーン、マッシュドポテトなど農業が盛んなRuthらしい食事が振舞われました。約1000キロの鶏肉が準備されたそうです。11時半に食事がスタートし、夕方の5時には鶏肉がすべて無くなってしまったといいます。約1500人が食事をしたそうなので、1人当たり500グラム以上の鶏肉を消費した計算になります。私も何度かおかわりをして楽しみました。

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 食事の後はピクニック会場を歩き回りました。牛や馬、鶏、アヒル、犬などが展示されていて、子供たちに人気を博していました。Ruthに住んでいる人にとってはこれらの動物は珍しくありませんが、過疎化の進んだ街で、ピクニックに来ている人の多くは長い週末を利用して帰省している人がほとんど。そんな人々の子供たちにとって、このように間近で動物を見る機会は、それほど多いものではないでしょう。

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 またMud Volleyballといって泥沼でのバレーボール大会も行われていました。これまでで最多の26チームが参加し、くるぶしが隠れる深さの泥の中でバレーボールを楽しんでいました。

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 夕方にはバンドが参加してダンスパーティーが行われます。日本は残暑が厳しいようですが、こちらでは夜になると気温が5度くらいまで下がっています。多くの人は夕方くらいから大きなイベントテントの中に入って食事やビール、そしてダンスを楽しんでいました。ダンスはポルカが中心で、私も友人に少し教わりましたが、その友人もあまり得意ではないようで、2人で見学が中心でした。最後の写真はピクニックも終わりに近づいた夜10時過ぎのもの。過疎地域とは思えない若い人が多いのが分かるでしょうか? 私も友人とその家族と一緒に夜12時近くまで楽しい時間を過ごしました。

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記事を書いた人

木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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