INTERPRETATION

第51回 通訳のカロリー消費

寺田 真理子

マリコがゆく

「燃えてるなあ~!」っていう感じがします。

同時通訳のときのカロリー消費って、結構あると思うんですよ。
だって、しゃべり続けているわけでしょ?それに、脳を酷使しているわけだから。「脳の重量は体重の2%に過ぎないのに、消費カロリーは全消費量の25%にもおよぶ」と書いてある本を読んで、「でしょ、でしょ!?やっぱりー!!」と思ったわたしです。

カラオケで、カロリー表示が出るのがありましたよね?1曲歌って何キロカロリー消費したかがわかるやつ。激しい曲を歌って消費したつもりでも、バラードを歌った人のほうが意外に消費カロリーが多くてくやしかったりする、あれです。あんなふうに、通訳中の消費カロリーが表示されたら、俄然やる気が出ると思うんですが、いかがでしょうか?

「もうつらくなってきたよ~!あ、でももう140キロカロリー消費してる!やった!もうちょっとで150!!よ~し!」
それなら、その数値を励みに頑張れそうな気がします。
それに、カロリー表示が出れば、通訳の疲労度もお客さまに理解してもらいやすくなるのでは?

「通訳できる限度は1日当たり300キロカロリーまで」
そんなガイドラインも定めて、違反した場合は罰金とかにすれば、無茶な通訳リクエストも避けられるんじゃないかしら?どこかのメーカーさんが開発に名乗りを上げてくれないものでしょうか?
そうしたら、通訳ダイエットとかも流行ったりして・・・。

「今年の夏は知的に!通訳ダイエット!!」
「通訳者のスリムな身体のヒミツ」
そんな通訳ダイエット特集が女性誌で組まれるようになれば、通訳業界がもっと華やいだ感じになるかもしれません。

あ!でも、ひとつ問題が・・・。
消費する分、やっぱりちょこちょこ途中でエネルギーを補給します。
「脳に糖分が足りない~!」

そう実感するので、甘いものを食べるわけです。即効性がありますからね。このカロリーが結構すごいことになったりもして、余裕で消費カロリーを上回ってしまうんですよね・・・。
これじゃ通訳ダイエットにはなりません・・・。

そんなわけで・・・燃えてるはずのわたしは痩せません。

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[ICP] Interpreter Coaching Program

Written by

記事を書いた人

寺田 真理子

日本読書療法学会会長
パーソンセンタードケア研究会講師
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー

長崎県出身。幼少時より南米諸国に滞在。東京大学法学部卒業。
多数の外資系企業での通訳を経て、現在は講演、執筆、翻訳活動。
出版翻訳家として認知症ケアの分野を中心に英語の専門書を多数出版するほか、スペイン語では絵本と小説も手がけている。日本読書療法学会を設立し、国際的に活動中。
ブログ:https://ameblo.jp/teradamariko/


『認知症の介護のために知っておきたい大切なこと~パーソンセンタードケア入門』(Bricolage)
『介護職のための実践!パーソンセンタードケア~認知症ケアの参考書』(筒井書房)
『リーダーのためのパーソンセンタードケア~認知症介護のチームづくり』(CLC)
『私の声が聞こえますか』(雲母書房)
『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』(クリエイツかもがわ)
『認知症を乗り越えて生きる』(クリエイツかもがわ)
『なにか、わたしにできることは?』(西村書店)
『虹色のコーラス』(西村書店)
『ありがとう 愛を!』(中央法規出版)

『うつの世界にさよならする100冊の本』(SBクリエイティブ)
『日日是幸日』(CLC)
『パーソンセンタードケア講座』(CLC)

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