第40回 通訳、TOEICに挑戦!-前編-
「その通訳さんは、TOEICだと何点くらいなんですか?」
コーディネーターとして通訳者を派遣していたころ、お客さまからよくこんな質問を受けました。
「通訳者のスキルはTOEICで測れるものじゃないし、TOEICでいくら点数がよくても、それは通訳としては初歩に過ぎないんですよ」などと説明しても、なかなか納得してもらえなくて苦労しました。
まさか、「ほら、『ドラゴンボール』で『スカウター』ってあるでしょ?相手の強さ見るやつ。めっちゃ強くてスカウターで測りきれなくなると、『ボン!!』って爆発しちゃうじゃん!?あんな感じよー」とも言えないですし・・・。
実際、通訳者を判断する基準としては通訳歴を見るんですよね。どういう分野で、どんな通訳をしてきたのか。それに加えて、エージェントに登録するときには実際に通訳テストを受けて判断されるので、資格が問題になることはまずありません。
でも、これはあくまでも通訳者を使い慣れているエージェントの話。通訳に縁のない人にとっては、確かにわかりづらいところ。TOEICという絶対的なものさしが頭にあって、それでしか測れないのも仕方ないことかもしれません。
かくいうわたしは、TOEICって、2年ほど前まで受けたことがありませんでした。通訳を始めた当時、まだどちらかというと英検がメジャーで、TOEICはいわば「新参者」。「英検1級持ってるし、いまさらTOEICなんて受けることもないだろう」という感覚だったのです。受けてヘンな点数とったら、かっこ悪いですし。(後者が重要です!)
ところが、いつの間にやら英検はすっかり押しやられ、TOEICが王道に。
「一般の人にTOEICというものさししかないなら、そのものさしでわかるように示してあげるほうが親切だよね」・・・なんていうのは建前で、どんなものか受けてみたかったわたしです。だって、ネタとして面白そうでしょ?(すいません、そんな基準で生きてます!)
でも、いくら初挑戦といっても、通訳という立場上、あまりにお粗末な点数をとるわけにいかないですよね。というわけで、どんな問題が出るかも知らないわたしは、まず問題集を買うところから始めたのでした。
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