第55回 Covid Update! イギリス、Super Saturdayを迎える
日本にお住いの方々から、「イギリスはどうなの?」とよく聞かれます。新型コロナウイルスの感染拡大状況を国別に比較するとイギリスの数値があまりにも悪いのでご心配をおかけしております。今回は、イギリスの最近の状況をお伝えします。
まず、タイトルのSuper Saturdayとは?
イギリスでは3月下旬にlockdownが施行され、食料品店、薬局などのessential businesses(生活に不可欠と考えられる事業)以外は営業禁止となり、学校は休校、外出禁止令(stay-at-home order)が出ました。日本と違って法的拘束力がある(enforceable) ので、違反すると警察沙汰になることもあります。実際、自宅でパーティを開催していて逮捕された人たちもいます。それが先月から段階的に解除され、6月中旬からは小売業が再開。学校も徐々に始まりました。けれども、飲食店(restaurants, pubs and bars)や理髪店・美容院(barbers and hair dressers)は休業のままだったので、フラストレーションを抱えている人も多かったようです。先週の土曜日7月4日からこれらのnon-essential businesses(なくても暮らしていけるサービス)が再開すると、Super Saturdayと呼んで大喜びする人が大勢いました。パブやバーは7月4日の午前6時までは営業を認められなかったので深夜から騒ぎが始まることはなかったのですが、美容院は深夜0時を過ぎれば営業可ということでヘアカットや毛染めのために深夜に並んでいる人たちがいたようです。ちなみに遊園地は再開しましたが、スポーツジムはまだです。
Social Distancing rules(社会的距離政策)も少し変更があり、当初の”keep 2 metres apart(必ず2メートル離れる)” から “1 metre plus”、つまり2メートルの距離を保つのが難しい場合は、マスクをしたり、向き合って座ったりしないなどの緩和策(using “mitigation” such as face coverings and not sitting face-to-face) を取ればよいことになりました。
先週、air bridge/travel bubble/travel corridorなどと呼ばれる渡航協定について説明しましたが(第54回)、入国制限もかなり緩和されました。英国政府は6月8日以降、全ての英国への入国者に対して14日間の自己隔離を義務付けてきましたが、7月10日以降は日本を含む50以上の国・地域からイングランドへの入国者については自己隔離の義務を免除すると発表しました。つまり、日本からイングランド(注:スコットランドやウェールズは規制が異なる)に来る人は自由に旅行したり、仕事をしたりできるということです。けれども、日本側はまだ厳しい水際対策を実施している(外務省サイト)ので日本とイギリスの間を簡単に行き来することはできません。
街に出かけると、かなりの賑わいぶりです。マスクを着用している人は10人に一人くらいでしょうか。地下鉄などの公共交通機関ではマスクが義務化されていますが、ショッピングや行楽地では本人の意思に任せられているので着用率は低いです。私が住むロンドン郊外では100人に一人くらいのように思います。
というわけで、いよいよ新常態 (the new normal)が本格化したかなと思える週末でした。大きな第2波が来ないことを祈るのみです。
地元のパブ、あいにくのお天気にもかかわらず大賑わいのSuper Saturday
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