第24回 番外編:英語力UPの方法 児童書の勧め
本コラム読者の皆様はそれぞれ英語の勉強をしてきた方がほとんどだと思いますが、ネーティブの子供向けの本を読まれたことはありますか? 私自身は、日本に住んでいたころは『The Lion, the Witch and the Wardrobe(邦題:ライオンと魔女)』など数冊読みかけた記憶はありますが、最後まで読み切った記憶は……(苦笑)。また大学では成人向けの小説を数冊読まされてとても苦痛だった記憶があり、英語の本というとなんだか挫折感を感じていました……。
そんな私もイギリスで子育てしながら、子供向けの本によく触れるようになりました。子供の成長に合わせて最初は絵本から。徐々に言葉数の多い本を読むようになり、子供が小学生のころは(日本語での読み聞かせをあきらめた後)イギリスで人気の児童書を毎晩読み聞かせしたのが懐かしい思い出です。
ハリー・ポッターは渡英した1997年に第1作『The Philosopher’s Stone(賢者の石)』が発売されて大人気だったので読みました。そうするとハリポタの世界にかなりのめり込み、続編が出るたびにいそいそと読書。確か次男が6~8歳くらいの頃、全7巻を2年がかりで読み聞かせ……というと教育熱心だと思ってくれる方もいるかもしれませんが、実際は「自分が好きな本を声に出して読んでいるのを子供が辛抱強く聞いてくれた」と言ったほうが正確かもしれません(苦笑)。
こうやって子供の成長と共にニュースなどの時事英語とはまったく別の世界で英語を楽しみながら語彙を広げることができたと思います。イギリス暮らしをしていると「聞いたことはあるけど日本の英語教育では学ばなかった語(→スペルが分からない)」を児童書で書き言葉として確認できたのもメリットの一つです。
けれども現在愚息は二人とも大学生。もう一緒に過ごすことも少なくなりました。ところが先日珍しく(というか、初めて)次男が意外なことにミュージカルに誘ってくれました(1カ月遅れの誕生プレゼントらしい)。夏休みが始まりチケット完売の劇場も多い中、『Matilda(マチルダ)』でちょうど空席が見つかり半日デートを楽しんできました!
『マチルダ』は、ロアルド・ダール(Roald Dahl)作の児童文学作品『Matilda(邦題:『マチルダは小さな大天才』)を基にしたミュージカルです。Roald Dahl(公式サイト)は20世紀に活躍したイギリスの小説家。一番有名な本は恐らく『Charlie and the Chocolate Factory(チョコレート工場の秘密)』で、何度か映画化もされています。他にも人気なのは『James and the Giant Peach(おばけ桃の冒険)』、『The Twits(いじわる夫婦がきえちゃった!)』、『George’s Marvellous Medicine(ぼくのつくった魔法のくすり)』など。イギリス人らしくブラックユーモア満載ですが、私は大好きです。ミュージカルを観たあとは久しぶりにRoald Dahlが読みたくなり、劇場を出た足で本屋に直行! 最近はオーディオ・ブックをスマホで聞けるのも魅力です。
ウィキペディアによると、あの宮崎駿監督もロアルド・ダールのファンだとか。
というわけで、「英語の勉強」というとついついCNNやBBC、社説英訳など時事英語に偏りがちですが、たまには面白おかしい児童書で息抜きしながら英語を学んでみませんか。
2019年7月21日
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先週ご案内した夏季集中講座はおかげさまで2クラスとも満席となりました。お問い合わせ・お申込みありがとうございました。次のコースは秋以降にご案内いたします。
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