INTERPRETATION

第338回 「ふざける」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

goof around ふざける
Yes!  Spring vacation has arrived!  At last, I can see my friends and just goof around. (やったぁ!春休みがやってきた!ようやく友達に会って、ふざけられるよ。)

******

「ふざける、遊びまわる」を口語英語でgoof aroundと言います。goofは「へま、失策」といった俗語で、aroundがつくことでこのような意味になります。もとは中期フランス語のgoffe(不器用な人)から転じた単語です。

goofと聞いて連想するのがディズニー作品に出てくるGoofy(グーフィー)という犬のキャラクターです。公式サイトによると、グーフィーは気立てが良く、のんびり屋さんだそう。「ランダムハウス英和大事典」には、goofやgoofy自体、好意的に用いられると書かれています。そうとらえると何だかほのぼのしてきます。

ところで犬のキャラクターでもう一つ。イギリスの絵本に”Where is Spot?” という大ベストセラー作品があります。作者はエリック・ヒル。spotは「ぶち」のことで、確かに絵に出てくるSpotにはぶちがあります。一方、日本では「コロちゃんはどこ?」というタイトルで訳されています。「ぶちちゃん」ではなく、日本語になじみやすい「コロちゃん」と名前を変えてあるのですね。絵本の翻訳は文字数が少ない分、色々な面での工夫が必要なのだと改めて感じます。

Written by

記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者、獨協大学および通訳スクール講師。上智大学卒業。ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2024年米大統領選では大統領討論会、トランプ氏勝利宣言、ハリス氏敗北宣言、トランプ大統領就任式などの同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラム執筆にも従事。

END