INTERPRETATION
第314回 「一歩譲る」
give an inch 一歩譲る
I understand your concern, but I cannot give an inch on that matter. (あなたの懸念はわかりますが、その件については一歩も譲ることができません。)
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「一歩譲る」は英語でgive an inchと言います。文字通り訳せば、「1インチを渡す」であり、日本語の「1ミリも譲らない」というフレーズが思い浮かびますよね。状況としては類似しています。この表現はもともと慣用句の”Give him an inch and he will take a mile”(寸を与えれば尺を望む)から。「ちょっとでも親切にするとつけあがる」ということです。
ところで通訳をしていて困るのが、インチを始めとする「ヤード・ポンド法」。1インチが3センチ弱で、1フィートが30センチ「ぐらい」であることは何となくわかるのですが、「エーカー」や「平方フィート」になるとややこしくなります。「くまのプーさん」は「100エーカーの森」に住んでいますが、それがどれぐらいの面積かと問われると私としては怪しくなります(正解は「100エーカー≒40万平方メートル」)。
では、どう切り抜ければ?たとえばCNNの気象情報ではアメリカの気温が「華氏(Fahrenheit)」で示されます。これを摂氏に直すには、
「(華氏温度 – 32)X 5 ÷ 9」
です。同時通訳中にこれを暗算するのは無理!ということで、私は、
「気温は『華氏』で示されています」
と冒頭で断言(?)してしまいます。これも立派な切り抜け方です!!
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