INTERPRETATION

第303回 「巨大な存在」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

800-pound gorilla (巨大な存在)
That company used to be so small but now it is an 800-pound gorilla. (あの会社はとても小さかったのに、今では巨大な存在になっています。)

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「巨大な存在、有力者、支配者」を英語で800-pound gorillaと言います。800という数字だけでなく、600や900というバージョンも。文字通り訳せば「800ポンドのゴリラ」という、要は体重がとても重たいゴリラを指しているのですね。ちなみに800ポンドは360キログラムです。これは元々アメリカ英語で、Merriam-Webster辞書によると1976年が初出のようです。

なお、ゴリラは日本語の場合「ゴ」が強く読まれますが、英語のgorillaはriにアクセントが来ます。日本発祥の映画「ゴジラ」も「ゴ」が強いですよね。この映画は1954年に制作されましたが、アメリカで公開の際、当初はGojiraという表記を考えていたそうです。けれども、「神」のイメージを出すためにあえてGodzillaというスペルになりました。

ちなみに私は動物園に行っても大型のお猿さん、つまりゴリラ、チンパンジー、オランウータンなどがごちゃごちゃになってしまいます。イルカ、シャチ、オットセイなども混同です。しばらく動物園や水族館にご無沙汰しているので、勉強(?)もかねて行ってみようかなと逡巡中・・・。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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