INTERPRETATION

第297回 「理解する」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

wrap one’s head around (理解する)
I am trying to wrap my head around how to deal with this situation. (この状況についてどう理解するべきか考えています。)

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「難しいことを理解する」を英語の口語表現でwrap one’s head aroundと言います。The Idiomsというサイトによると、初出は1920年代のイギリスの雑誌だとか。現在はアメリカで広く使われているフレーズです。文字通り訳せば「人の頭を何かで包む」ということですよね。まるでミイラのような状況が頭の中に描けます。

ところで久しぶりにwrapを英和辞典で引いたところ、活用形に目が行きました。過去形および過去分詞はwrappedまたはwraptなのですよね。長年私はwrappedだけを使っていたため、wraptはとても新鮮に映りました。

「ラップ」話題でもう一つ。食品用の「ラップ」はアメリカだとplastic wrapですが、イギリスのスーパーではcling filmという名称で売られています。が、日本の商品と比べて今一つclingしないのが在英中の私にとっては悩みの種でした!

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者、獨協大学および通訳スクール講師。上智大学卒業。ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2024年米大統領選では大統領討論会、トランプ氏勝利宣言、ハリス氏敗北宣言、トランプ大統領就任式などの同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラム執筆にも従事。

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