INTERPRETATION

第269回 「苦行」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

purgatory 苦行
Reading maps can be a purgatory for some.  As for me, I just love looking at maps!
(人によっては地図を読むのは苦行でしょう。私の場合、とにかく地図を見るのが大好きなのですよね!)

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purgatoryは「苦行」という意味で、ユーモアをもって使われることが多い単語です。語源はpurge(一掃する)と同じくラテン語です。大文字のPurgatoryの場合、カトリック用語の「煉獄」という意味にもなります。

ところで皆さんは日ごろどのようにして単語の意味を調べていらっしゃいますか?最近はスマートフォンのコピー&ペースト機能から素早く語義を知ることができますよね。一方、私の場合、単語そのものを深く知りたいという思いがあるため、あえて電子辞書を使っています。英和辞典はもちろん、英英辞典にも手を伸ばしてみるのです。

興味深いのは、英和辞典の大半が同じような順番で語義を並べている傍ら、英英辞典は必ずしも英和辞典と同順位の羅列ではない、という点です。今回ご紹介したpurgatoryも英和辞典の多くは「浄罪、煉獄」が冒頭にあり、そのあとに「苦しみ」と続きます。英英辞典も同様化と思いきや、Longman Dictionary of Contemporary English だけは”something that makes you suffer – used humorously”がトップにありました。

こうした違いを発見できるのも、英語学習の醍醐味です。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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