INTERPRETATION

第262回 「仕上げる」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

button up (仕上げる)
Let’s try a bit harder so that we can button up the plan by the end of this year.  (もう少し努力して、年末までにこの計画を仕上げられるようにしましょう。)

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button upのbuttonは本来「ボタンをかける」という意味の動詞ですが、button upでは句動詞としての意味になります。「仕上げる」「任務を遂行する」や「口をつぐむ」と言った語義があります。ちなみに日本語の「ボタン」はポルトガル語から入ってきたものですが、英語のbuttonの語源はフランス語のbouton(つぼみ)です。

ところでupと来ればdownを連想しますよね。ではbutton downはあるでしょうか?答えは「イエス」。意味は「確かめる」という句動詞です。一方、「ボタンダウンのシャツ」はbutton-down collarと表します。襟先をボタンで留めるシャツの襟型ですよね。

一方、F1ドライバーのJenson Button氏は日本語で「ジェンソン・バトン」氏と記載されますが、名字のButtonを名字検索サイトで調べたところ、「ボタン製造販売職人」から来たのだそうです。鉄の女・サッチャー元首相のThatcherも「茅葺屋根職人」という意味です。

さて、今日はクリスマスイブ。次回は2022年1月14日(金)にアップロードいたします。今年もお読みくださりありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えくださいね!

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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