第155回 「忍耐の限度を超えさせるもの」
the last straw that breaks the camel’s back (忍耐の限度を超えさせるもの)
To tell the truth, my daughter’s rebellious attitude yesterday was the last straw that broke the camel’s back.
(正直なところ、昨日の娘の反抗的な態度は忍耐の限度を超えさせるものでしたね。)
「忍耐の限度を超えさせるもの」を英語ではthe last straw that breaks the camel’s backと言い、私が初めて遭遇したのはCNNのスポーツニュースでした。私はオンエア中、珍しい表現が出てくるとなるべくすぐにメモをするようにしています。本番中は辞書を引く暇がないため、どうしてもわからない時は文脈から推測して訳さざるをえません。その悔しさをバネに次につなげていくということを繰り返していくのです。ことばは無限にありますので、このようにして通訳者は学び続けていきます。
さて、なぜこのフレーズでは「ラクダ」が出てくるのでしょうか?実は「最後の一本のわらが重荷を積んだラクダの背骨を折る」ということわざから来ています。インターネットで調べたところ、語源はアラブのことわざ、旧約聖書、17世紀の表現などまちまちです。
ところでcamelを辞書で引くと「ヒトコブラクダ」はArabian camelあるいはdromedary、「フタコブラクダ」はBactrian camel、一方、ラクダの「鳴き声」はgrunt、「こぶ」はhumpです。また、ラクダは「従順、節制、愚かさ」などを象徴します。ちなみにhorseは「従順、高貴な動物」として重宝されていますが、同時に「好色、愚かさ」の象徴でもあるそうです。学習者向け辞典を読んでみるとこうした解説があるのが楽しいですね。
-
国際舞台で役立つ知識・表現を学ぼう!
-
オリンピック通訳
-
英語のツボ
-
教えて!通訳のこと
-
【人気会議通訳者が教える】Tennine Academy
-
通訳者インタビュー
-
通訳者のひよこたちへ
-
ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!
-
通訳者のための現場で役立つ同時通訳機材講座
-
通訳者になるには
-
Training Global Communicators
-
忙しい人のためのビジネス英語道場
-
やりなおし!英語道場
-
Written from the mitten
-
通訳者のたまごたちへ
-
通訳美人道
-
マリコがゆく
-
通訳者に求められるマナー
-
通訳現場おもしろエピソード
-
すぐ使える英語表現
-
Bazinga!
-
通訳式TOEIC勉強法
-
American Culture and Globalization
-
中国語通訳者・翻訳者インタビュー
-
多言語通訳者・翻訳者インタビュー