INTERPRETATION
第145回 「脱線する」
go off on a tangent (脱線する、脇道に突然それる)
In order to make a good presentation, it is better not to go off on a tangent from the main topic.
(良いプレゼンをするためには、主題から脱線しないほうが良いですよ。)
上記例文に出てくるgo off on a tangentは「脱線する、突然脇道にそれる」という意味です。tangentは「(一点で)接する」という形容詞ですが、「本来の目的から外れた」という意味もあります。ちなみに数学では「サイン・コサイン・タンジェント」という用語がありましたよね。この場合のタンジェントは「接線、正接」のことです。
tangentの語源はラテン語のtact-から来ており、tactは「触る」という意味です。go off on a tangentは1700年代後半に出現したとされています。なお、「本題から大きく脇道にそれる」を和英辞典で引くとdigress far from the main topicとあります。新しい英語表現に出会った際には、こうして和英で引きなおしてみると、さらに表現力を磨くことができます。
ところでタンジェントは音楽用語にもあります。クラヴィコードの鍵の先の先端の打弦棒だそうです。グーグルの画像検索で調べてみると、詳しい図や写真が出てきます。数学用語が音楽や英語の慣用句でも使われているということ自体、とても興味深く感じます。
さて、今年分の本コラムも今日が最後となりました。来年は1月第2週目にアップいたします。みなさまどうぞよいお年をお迎えくださいね。Happy Holidays!
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