INTERPRETATION
第122回 「自分の仕事を熟知している」
know one’s onions 自分の仕事を熟知している
He’s an excellent staff. He certainly knew his onions.
彼は素晴らしいスタッフですね。確かに自分の仕事を熟知していましたよ。
know one’s onionsは「自分の仕事を熟知している」という意味です。どちらかというとイギリスでよく使われる口語表現で、一説では1920年代ごろから用いられているそうです。
ただ、今回原稿の執筆にあたり色々と由来を調べてみましたが、今一つ確定的な説明は見つかりませんでした。その代わり、似たフレーズに遭遇しました。not know beansという表現で、「まったく知らない」という意味です。こちらは19世紀中ごろに登場したものです。beanとは豆のことで、「小さくて価値がないもの」を比ゆ的に表しています。つまり、「そうした小さなことでさえ知らない」というニュアンスから誕生したようです。
ところでonionはカタカナですと「オニオン」と発音しますが、英語では「アニアン」という音に近くなります。学習者向けの「ジーニアス英和辞典」では見出し語の隣に「発音注意」と赤字で示されています。こうした部分をその都度確認しておくのも大切です。
もう一つ、onionskinという語について。こちらは「オニオンスキン紙」という手紙用の薄い紙のことです。玉ねぎからできているわけではなく、薄さを表すためにこのような名前となりました。昔のエアメール用便箋などが代表的ですよね。ちなみに日本で出版されている辞書や聖書、六法全書などは「薄様印刷紙(うすよういんさつし)」という紙を使っています。紙辞書好きな方は英和辞典と英英辞典を触り比べてみると違いがわかります。
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