第81回 「誰にも成功のチャンスはある」
Everyone has a fair shot. 誰にも成功のチャンスはある
There should be an equal opportunity. After all, everyone has a fair shot.
平等のチャンスが与えられるべきです。結局のところ、誰にも成功のチャンスはあるのですからね。
今回ご紹介する表現「誰にも成功のチャンスはある」の英文は、かつてオバマ大統領の演説でも登場したことがあります。2012年9月に行われた民主党全国委員会で、オバマ大統領は自分の祖父母がチャンスを与えられてアメリカで生きることができたと語ったのです。
shotは「弾丸、発砲、(球技の)シュート」といった意味があります。また、ここに出てくるように略式表現として「チャンス、機会」という語義も持ちます。shotを使った表現では他にもGive it a shot.(思い切ってやってごらん)、a shot in the dark(あてずっぽう)、It’s a worth shot.(やってみる価値はあるよ)などがあります。
むしろ今回のフレーズで注目していただきたいのはfairという単語です。「公平」という意味を持ちますが、欧米ではfairという言葉に大きな重きを置きます。私は幼少期にイギリスで暮らしていたのですが、クラスの中で問題が起きるとIt’s not fair!(不公平だ!)ということばをよく耳にしました。単に公平・不公平ということ以上に、「倫理や正義感に基づく基準」という要素が醸し出されていたように思います。
ちなみに「公平・公正」にはimpartialという単語もあります。かつて放送通訳を務めたBBC(英国放送協会)の企業理念はimpartialで、報道における公正中立が重視されていました。
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