第80回 「いつも二番手」
Always the bridesmaid, never the bride. いつも二番手
She has worked with great artists. However, she was always the bridesmaid, never the bride.
彼女は偉大な芸術家と仕事をしてきました。けれどもいつも二番手でした。
私にとって紛らわしい英単語というのはいくつかあります。たとえばstrategy(戦略)とtactics(戦術)もその一つです。放送通訳者になりたてのころ、安全保障関連のニュースが頻繁にありました。その中でstrategyがよく出てきたのです。今でこそすぐに訳語が出るようになりましたが、当時は苦戦しました。
今回ご紹介する英文に出てくるbridesmaidとbrideも私には混同しがちな単語です。落ち着いて考えれば「bridesmaid=bride(花嫁)+maid(お手伝い)」、つまり「花嫁の付き添い」であることは分かります。けれども、同時通訳のとき、どうしてもbrideそのものと混ざってしまうのですね。おそらくこうした「混在することば」というのは人によりけりなのかもしれません。
さて、この表現が生まれたのは20世紀初めとされています。一説によれば、アメリカで販売されたマウスウォッシュの広告で使われた表現なのだそうです。広告がきっかけで言い回しが流行するというのはいつの時代も同じなのでしょうね。
なお、「新郎新婦」はbride and groomと言いますが、groom and brideと順番を逆にすることはできません。紙の英和辞典を開くと、こうした用法の注意も同じページに出ています。電子辞書も便利ですが、「例文」ボタンを押して初めてこうした注意書きを読むことができます。「ついでに学ぶ」ことの積み重ねが英語力向上にもつながりますので、ぜひ紙の辞書の魅力も味わってくださいね。
-
国際舞台で役立つ知識・表現を学ぼう!
-
オリンピック通訳
-
英語のツボ
-
教えて!通訳のこと
-
【人気会議通訳者が教える】Tennine Academy
-
通訳者インタビュー
-
通訳者のひよこたちへ
-
ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!
-
通訳者のための現場で役立つ同時通訳機材講座
-
通訳者になるには
-
Training Global Communicators
-
忙しい人のためのビジネス英語道場
-
やりなおし!英語道場
-
Written from the mitten
-
通訳者のたまごたちへ
-
通訳美人道
-
マリコがゆく
-
通訳者に求められるマナー
-
通訳現場おもしろエピソード
-
すぐ使える英語表現
-
Bazinga!
-
通訳式TOEIC勉強法
-
American Culture and Globalization
-
中国語通訳者・翻訳者インタビュー
-
多言語通訳者・翻訳者インタビュー