第78回 「感動して泣く」
There wasn’t a dry eye in the house. 全員が感動して泣く
He told us how hard he tried to win the Gold Medal. There wasn’t a dry eye in the house.
金メダル獲得のためにどれだけ努力したかを彼は語ってくれました。全員が感動して泣きましたね。
2月に行われたソチ五輪では多くのドラマが生まれました。日本勢の健闘はもちろんのこと、それぞれの国の選手たちが努力する様子は私たちに感動を与えてくれました。
今回ご紹介する表現は、CNNのスポーツニュースで出てきたフレーズです。文脈の中でa dry eye in the houseという表現があったのです。早速調べてみたところ、正式にはThere wasn’t a dry eye in the house.というフレーズであることが分かりました。意味は、その場に居合わせた人誰もが感動して涙を流す、というものです。
ここに出てくるhouseは「家」ではなく、「劇場」をもともと意味しています。演劇を観て、誰もが感動のあまり涙を流している様子を表しているのが分かりますよね。dry eyeというとパソコン関連の「ドライアイ」を今の時代は思い描きますが、このような何とも情感たっぷりの表現があるのも興味深いところです。
ところでPCモニターを見つめすぎて生じる「ドライアイ」は英語でもdry eyeですが、正式な医学用語ではkeratoconjunctivitis sicca(KCS)と言います。日本語では「乾性角結膜炎」です。keratoはギリシャ語で「角」、conjunctivaは「結膜」、-itisは「~炎」で、この3つから成り立っているのですね。一方、「ドライアイ」はxerophthalmiaとも言います。こちらは日本語で「眼球乾燥症」となります。xero-は「乾燥した」というギリシャ語、ophthalmiaは「目」だそうです。語源を知るのも楽しい作業ですよね。
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