第76回 「しっかりとした内容の」
red-meat(文章や話題が)しっかりとした内容の
His speech was well-prepared. I think it was a red-meat rhetoric.
彼の演説はよく準備されていましたね。しっかりとした内容の話だったと思いますよ。
今回ご紹介するのはred-meatという表現です。私は朝4時台に起床し、AFNラジオ経由で中継されるNPR(National Public Radio)の番組を聞いています。ニュースやインタビュー、特集など、聞きごたえのあるラインアップで、身支度をしつつ耳を傾けます。そして珍しい英語表現が出てくると洗面台横に置いてある筆記具に書きとめます。このred-meatも番組の中で出てきたものです。
red meatは文字通り訳せば「赤肉」ですが、特にアメリカでは「しっかりとした内容の」という意味で用いられています。聞きごたえがある、解釈のし甲斐があるような話の内容を指します。
ところで英語と日本語では同じ色でもニュアンスが異なることがあります。赤は日本も英語圏も「情熱、怒り、危険、幸運」などを示唆しますが、「青」と「緑」は若干異なるようです。たとえば日本語では「彼は青二才だ」と言いますが、この場合、英語ではHe is still green.となります。青ではなく「緑」なのですね。
なお、redを辞書で引くとたくさんの表現が出てきます。red ink(赤字状態)、red rag (人を怒らせるもの)、a red-carpet welcome(丁重な歓迎)などはごく一例です。英語学習の際には、「redが出てきたからblueはどうだろう?meatではなくfishを使った表現はあるかな?」とぜひご自身で辞書を引いてみて下さい。自主的に調べたことは強烈な記憶としてインプットされます。
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