INTERPRETATION

第238回 「長い間、いつまでも」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

till the cows come home (長い間、いつまでも)
You can talk till the cows come home, but I’m afraid I have already made up my mind.
いつまでも話していても良いけれど、残念ながら私はもう気持ちを固めたからね。)

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2020年も間もなく終わりますね。そこで今回は来年の干支である丑、すなわちcowを使った表現をご紹介します。till the cows come homeは「長い間、いつまでも」と言う意味です。tillの代わりにuntilを使うこともできます。どちらかというと、くだけた表現です。

このフレーズの成り立ちは、まさに牛の習性を反映させたものです。牛は放っておくといつまでたっても帰ってきません。つまり、延々と待たざるを得ない状況を表しているのですね。ちなみにcowを使った他の表現ではhave a cow(非常に取り乱す、いらだつ)などがあります。

ところで十二支に出てくる「丑」は十二支の2番目に来ますよね。漢字辞典で調べたところ、方位では北北東、時刻では午前2時を指すのだそうです。「草木も眠る丑三つ時(くさきもねむるうしみつどき)」は、「夜も更けてすべてが寝静まっている」という様子を表します。

さて、2020年も残りわずかとなりました。今年も本コラムをお読みくださりありがとうございました。みなさまにとりまして2021年が幸せに満ちたものとなりますように。来年ば1月8日金曜日にアップの予定です。どうぞ良いお年を!!

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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