INTERPRETATION

第62回 「大混乱に陥らせる」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

turn … inside out  ~を大混乱に陥らせる

A drastic change in personnel has turned our company inside out .

人事が大幅に変わったため、当社は大混乱に陥りました

 今回ご紹介するのは「~を大混乱に陥らせる」という意味です。inside outは「裏返しに、ひっくり返して」のことで、たとえばwear one’s socks inside outであれば「靴下を裏返しにはく」となります。また、turn the drawer inside outは「引き出しの中をひっくり返す」という意味です。これにturnをつけることにより、状況がメチャメチャになった様子を表しています。

 ちなみに日本語の「南北」「左右」は「南」や「左」が先に来ますが、英語の場合はnorth and south、right and leftです。一方、inside out(裏表)やback to front(後ろ前に)は語順通りなのが分かります。英語で表記する際にはその都度辞書で語順を確かめるようにしてください。

 ところで「天地無用」という日本語は運送用の段ボールなどでよく見かけますよね。上下を逆にしてはならないという意味なのですが、どのような語源や由来なのか調べてみました。ところが手持ちの電子辞書やネット上でもなかなか確固たる説明が見当たらないのです。ほとんどのものはインターネットで解決できる時代にありながら、いつ、どういうきっかけでこの表現が誕生したのか、興味津々です。どなたかお分かりの方がいらっしゃいましたら、ぜひハイキャリアの編集部までお知らせくださいね。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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