INTERPRETATION

第61回 「専門外」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

out of one’s ballpark 専門外である

“Could you please elaborate on that term?”

「その用語について詳しくご説明いただけますか?」

“I’m afraid it’s a little out of my ballpark . I’ll ask my colleague and get back to you later.”

「あいにく少し私の専門外です。同僚に尋ねて後程ご連絡します。」

 日本では「野球場」のことをbaseball stadiumと言いますが、アメリカではballparkがよく使われます。ballparkには他にもいくつか語義があり、今回ご紹介するのは「活動の場、活動分野」という意味から来たout of one’s ballpark(専門外である)です。

 「専門外で」は他にもoutside one’s field, outside the domain, out of one’s handsなどがあります。一方、「~を専門に研究する」はspecialize in …、「~の専門家」はspecialist on …と表現します。

 今回ご紹介したout of one’s ballparkは偶然ラジオで流れていたインタビュー番組でゲストが語っていたものでした。AFN (American Forces Network)というラジオ放送(AM810kHz)は早朝にNPR (National Public Radio)というラジオ局の番組を中継で流しています。私はNPRの中のTalk of the Nationというインタビュー番組がお気に入りで、身支度をしながら聞くようにしているのです。家中にペンとメモ用紙を用意しておき、気になる表現を耳にしたらすぐに書き取ります。こうして少しずつ自分の表現をストックできるよう、ちょっとした工夫も役に立つと感じています。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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