INTERPRETATION

第42回 「~まで話を進める」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

fast forward to … ~まで話を進めると、~まで早送りする

Fast forward tothe present and our company has the largest market share in Japan.

現在まで話を進めると、弊社は日本で最大の市場シェアを有しております。

 今回ご紹介するのはfast forward to …という表現です。意味は「~まで話を進めると、~まで早送りする」というもので動詞として使われます。もともとはテープやCDなどのプレーヤーボタンのFF(fast-forward)、つまり早送りボタンから来たものです。

 この表現を使う際の状況としては、時系列順に話を進めているものの、少し省略して話を飛ばす場合などが挙げられます。上記例文であれば、過去のことを説明しつつ、間の部分を省き、現在に飛んで話を進めているという具合です。

 ちなみに「巻き戻しボタン」はfast-rewind buttonと言います。プレーヤーのボタンの上にあるFFは早送りボタン、FRは巻き戻しボタンなのですね。最近は▶▶や◀◀など、誰が見てもわかるような表示になっているのが興味深いところです。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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