INTERPRETATION
第33回 「めったに~ない」
once in a blue moon めったに~ない
It’s better to have a routine check-up even if you get sick once in a blue moon.
定期健診を受けたほうが良いと思いますよ。めったに病気にならないにしても。
once in a blue moonは「めったに~ない」という意味です。このフレーズが誕生したのは1800年代初頭と言われています。いくつかの語源説がありますが、満月の特徴からくるものが主流のようです。具体的には、「同じ月のうち満月が二回ある際、二度目の満月は32か月に一回しか見られない」とのこと。ゆえに「めったにない」という状況を表しているとされています。また、なぜ色がblueなのかについては、「天候によって月は青く見えるから」なのだそうです。
ちなみに日本語でも「めったにない」を表す熟語があります。「千載一隅」はおなじみですが、ほかには「曇華一現(どんげいちげん)」と「盲亀浮木(もうきふぼく)」が挙げられます。「曇華一現(どんげいちげん)」の「曇華」は「三千年に一度しか咲かない花」のことで、雲間が晴れたときにその花がパッと目に入る様子を表します。一方、「盲亀浮木(もうきふぼく)」は、100年に一度水面に出てくる「盲目の亀」が、流木の穴に潜り込もうとします。しかしなかなか入れないことから「めったにない」という意味を持つようになりました。
こうしてことわざを見てみると、どれもその背景には物語があるのですね。単に語義を暗記するのではなく、そうした知識にも心を寄せてみると関心の対象も広がると私は思っています。
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