INTERPRETATION

第205回 「態度を変える」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

do a one-eighty (態度を変える)

I will go ahead with the original plan. I won’t do a one-eighty. (当初の計画で進めます。態度を変えることはしませんから。)

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角度の「180度」を英語では180 degreesと記します。これをone-eightyと読むことから、今回ご紹介する表現が生まれました。「考えや立場など、態度を変える」ことを英語でdo a one-eightyと言います。ちなみに「360度」バージョンもあり、do a three-sixtyの場合、「元の考えに戻す」という意味になります。

日ごろCNNの放送通訳をしていると、数字がよく出てきます。その際、hundredやthousandをきちんと入れて読んでくれればと思うことが少なくありません。たとえば「3,900」であればthree thousand nine hundredと聞こえた方が通訳しやすいのですね。ところが、thousandをいちいち言うのは冗長なのでしょうか、ニュースではthirty-nine hundredという言い回しがよく出てきます。英語でthirty-nineと聞こえた段階で通訳者としては「39」ないしは”39 thousand”あるいは”39 million”かと身構えます。ところが意外な桁で切られてしまい、慌てることも…。数字は鬼門です。

ところで「円周」は英語でcircumference、「円周率」はpiです。一方、「円すい」はcone、「円柱」はcylinerです。私にとってはしばらくご無沙汰していた数学用語です・・・。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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