INTERPRETATION

第196回 「大金を使う」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

go to town (大金を使う)
I’ve decided to go to town! I will fly first class. (大金を使うと決めた!ファーストクラスに乗るよ。)

go to townと聞けば「街へ行く」と一瞬思いますよね。口語表現では「大金を使う、派手にやる」などの意味を有します。また、新聞がスキャンダルなどに大きく紙面を割く様子もgo to townで表すことがあります。なかなか多様な意味を持つフレーズです。

ところでtownを「ジーニアス英和辞典(第5版、大修館書店)で引くと、「villageより大きくcityより小さい」とあります。ただし、イギリスでは行政上cityでもtownと呼ぶことが多いそうです。私が以前暮らしていたのはCroydonという市でしたが、中心地のことはTown Centreと呼んでいましたね。

なお、オックスフォードやケンブリッジなどの大学町では「一般市民と大学関係者」をtown and gownと言います。townは町の人々で、gownとは大学関係者が身にまとうガウンのこと。そこからこのような表現が生まれました。韻を踏んでいるのも興味深いですよね。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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