INTERPRETATION

第465回 生活のヒントあれこれ

柴原早苗

通訳者のひよこたちへ

日常生活において色々と工夫した結果、思いがけない便利さを手に入れたときは本当に嬉しくなりますよね。今回はそのいくつかシェアいたします。

1.洗面所の床汚れ
ようやく(?)我が家もコロコロ粘着シートを導入。いやぁ、もっと早く買っておけば良かったというぐらい便利です。洗面エリアというのは何かと髪の毛やほこりが床にたまりやすいですよね。ポイントはすぐ使える状況、つまり手の届くところに置いておくことです。こうすることでドライヤー使用後だけでなく、気になればすぐにコロコロと汚れをとることができます。

2.玄関たたきの掃除
我が家の箒と塵取りは、これまで玄関とは正反対の場所、つまり家の中を通り抜けたベランダの隅に置かれていました。でもベランダよりも玄関のたたきの方が明らかに出入りがあります。つまり汚れがたまりがちなのですよね。そこで、箒と塵取りを玄関外のガスメーターボックスへ移しました。これならすぐに取り出せて玄関をきれいにできます。玄関前の共用廊下も掃けて一石二鳥です。

3.お魚の下ごしらえ
今までは素手で触っていたのですが、その後に手を洗っても何となく生臭さが残っていました。そこでスーパーで探したところ、使い捨てのビニール手袋(薄地)を発見。「でもこれって普通の小分けビニールで良いのでは?」と思い立ったので、ネットで調べたところ、やはりそのようにしておられる方がいらっしゃいました。幸い我が家には小分けビニールの未使用分があったので、お魚処理はこれを使うことに決めました。

4.付箋紙の上下の見分け方
付箋紙というのは、上端と下端が一瞬では見分けられません。そこで上端の糊の付いている断面の所に蛍光ペンで色を付けました。こうすれば反対側の手前からめくればよいことが一目瞭然です。ちなみにボトル入りのガムには付箋紙風の捨て紙が入っています。こちらも同様に印をつけてみました。

5.使わなくなったコットン
以前、自宅でネイルに凝っていたころに買ったコットンですが、自宅ネイルを止めたため、大量に余ってしまいました。そこでお掃除に使うことを思い立ち、取り出しやすく小箱へ移しました。水回りに置いて思い立ったら拭き掃除。ちなみに街頭配布ティッシュもこうして中身を出してすぐ使えるようにすると、気軽に使えるようになります。

6.古紙回収用ビニール袋について
我が家は紙新聞を購読しており、販売店が配布するビニール袋に入れて古紙回収に出しています。袋を長方形に広げて上からどんどん積み重ねているものの、ビニールなので収まりが悪いのですね。そこで思い立ったのが「入れ方を変える」ということ。今までは「積み重ねて」いたのですが、これを縦向きに入れてみたのです。ビニールを壁側に付けて、古新聞を壁になだれかけるような感じで入れていくと収まりが良くなりました。

7.センサーライトの導入
我が家の玄関ライト。つい出がけに点灯させて、消し忘れということが何度もありました。出かけた後夕方までつけっぱなしというのはもったいないですよね。そこで人感センサーの電球に付け替えました。これなら人がいなくなると自動消灯してくれます。もっと早く導入すれば良かったと思っています。

8.ウェットティッシュを玄関に
ついつい後回しになってしまう玄関回りのお掃除。箒と塵取りをガスメーターボックスに入れたのを機に、ウェットティッシュを靴箱の中に常備することにしました。新聞受けやドアノブ、はたまた外側のドア表面など、これで頻繁に拭き掃除ができるようになりました。・・・久しぶりに拭いたときのウェットティッシュの汚れ具合は言うまでもありません。

9.フードカバーの導入
昭和の頃には食卓の上にフードカバーをかけておく光景がよく見受けられましたよね。最近はおそらくラップを使うところでしょう。でもその都度使い捨てにしてしまうのは何となくもったいないので、フードカバーを導入しました。傘のように開いて上にかけて、使用後はまた傘のように閉じるだけ。便利です。

10.バターケース
我が家ではホームベーカリーでパンをよく焼いています。これまでは10グラムにカットされたバターを買っていたのですが、すぐになくなってしまうのですね。そこで思い切って10グラムずつに一気にカットできるバターケースなるものを購入。200グラム入りのバター一箱が入るサイズです。上から一気に押すとカットできるというスグレモノ。このお陰でパンも作りやすくなり、ほかのお料理でもバターを使いやすくなりました。

以上、今月は生活の便利さあれこれをご紹介しました。何か一つでも参考にしていただければ幸いです。

(2020年10月27日)

【今週の一冊】

「ビジュアル銀河大図鑑」渡部潤一監修、日経ナショナルジオグラフィック社、2020年

通訳の仕事を続けていると「活字」に敏感になる、というのが私の個人的な考えです。ことばを見るたびに「これって英語で(あるいは日本語で)何と言うのかしら?」「語源は何かな?」という具合に、つい注目してしまうのですね。趣味なのか仕事なのか、おそらく両方だと思うのですが、好きなことを探求し続けられるのはとても幸せなことだと思っています。

とは言え、いつも文字ばかりの世界にいると、たまにはビジュアルなものに身を浸したくなります。今回ご紹介するのは、そのような思いから手に取った一冊。縦30センチ、厚さ3センチほどという大型本ですが、ページをめくるとカラフルな宇宙の世界が目に入ってきます。実に美しい一冊です。

あいにく私は理系分野に強くないため、本書に出てくる用語も完璧に理解できるわけではありません。けれどもこうした写真や美しい絵が次々と出てくる本の場合、あまり内容の完璧理解をめざしてしまうと、かえって興ざめしますよね。ですので、あくまでも「宇宙美」を味わい、心を癒すのが一番と私は思いながら読了しました。

中でも興味を抱いたのが、天の川銀河について解説しているページです。星座がたくさん描かれており、しし座やおうし座、ふたご座やさそり座など馴染みのある名前が並びます。解説によると、星座の起源はメソポタミア文化なのだそうです。

図鑑の良いところは、その日の気分に応じてランダムにページを開き、その箇所だけ読む、ということができる点だと思います。読破ではなく、美しさにホッと一息つける、そんな一冊でした。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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