INTERPRETATION

第37回 マヤ族の予言

原不二子

Training Global Communicators

仕事で米国に出張しました。オリンピックの興奮から醒めた米国では、泥の塗り合いと化している米国大統領選挙の話題でもちきり。西部のワシントン、アイダホ、コロラドなど10州では 高温気象による凄まじい勢いの山火事が発生し、100戸に近い家を焼き、大勢の避難民を出しています。 アジアでも、豪雨や地震で多くの人の命が奪われています。

まさに2012年は、マヤ族の予言による、「この世の終わり」を象徴するかの様相を呈しています。仕事仲間の通訳者の間でもこのことが 話題になりました。

「その読み方は間違っているわ。マヤの人たちは、いつかの時点で必ず、従来の考え方や生き方を変える必要がでてくる。このままではこの世はもたない、と戒めたのよ。」と、お姉さん格のスペイン語通訳者カルメンが言います。

マヤ族は、紀元前4世紀頃から興隆してピラミッド神殿を造り、象形文字を使う等、高度に発展し栄華を極めながら、9世紀を境に没落してしまったそうですが、ラテン系の人たちは、朗らかで物事を良い方向に捉えるように感じました。

                                                         原 不二子

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原不二子

上智大学外国語学部国際関係史研究科博士課程修了。 祖父は「憲政の父」と呼ばれた尾崎行雄、母は「難民を助ける会」会長の相馬雪香。母の薫陶により幼い頃からバイリンガルで育ち、21歳の時MRAスイス大会で同時通訳デビュー。G7サミット、アフガニスタン復興会議、世界水フォーラムなど数多くの国際会議を担当。AIIC(国際会議通訳者協会)認定通訳者で、スイスで開催される世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)、ILO総会の通訳を務め、最近では、名古屋における生物多様性(COP/MOP)会議、APEC女性リーダー会議、アジア太平洋諸国参謀総長会議、ユニバーサル・デザイン(IAUD)会議、野村生涯教育センター国際フォーラム等の通訳を務めている。

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