第111回 会議必須用語 apologiesとは?
皆さん、こんにちは。今回は大阪からお届けしています。3週間半にわたる一時帰国も最後の日を迎え、感傷に浸りそうになる気持ちを抑えて執筆しています。
さて今回取り上げるのは会議での必須用語です。馴染みのある言葉も場面によっては特定の意味で使われるため知らないと適訳ができないことがあります。その一つが「apologies」。会議頻出用語ですが、先日開かれた某会議での同時通訳者が単に「おわび」とか「謝罪」と訳していたので、今回のトピックとして取り上げることにしました。(お心当たりのある通訳者さんがお読みでしたら大変恐縮です……。でも話題を提供してくださったことに感謝しております。)
具体的には、会議の冒頭や議事録で
Apologies have been received from Mr XXX and Mrs YYY.
などという表現でよく使われます。あなたならどう訳しますか。
apologyは確かに「おわび/謝罪」という意味ですが、会議の冒頭で聞こえてきたら、apologies for absenceの略で「XXX氏、YYY氏から欠席連絡がありました」という意味です。確かに「欠席できず申し訳ない」という謝罪の意味は含まれていますが、「欠席」という言葉を使わずに「XXX氏、YYY氏から謝罪がありました」と訳すと「この二人が何か悪いことをして謝罪をしているのでは」と誤解を生む可能性もあり適訳でないと思います。
また一人の場合もふつうapologiesと複数形が使われます。
例:Mr Smith has sent his apologies.(スミス氏から欠席連絡がありました)
逆に自分が欠席連絡をする場合は、どのような表現が使えるでしょうか。簡潔な表現と丁寧な長い文を考えてみましょう。
まず口語調でとても簡潔に言うと
Sorry I can’t make it.
長い文だと
I would like to apologize in advance for not being able to attend the meeting due to ….
など、理由も付けて丁寧に欠席の謝罪をすることができます。
以上、今回は「欠席連絡」という意味のapologiesを取り上げました。お役に立てば幸いです。
2017年10月16日
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