第93回 選挙関連必須ボキャブラリー! 第3弾
皆さん、こんにちは。ゴールデンウィークはいかがお過ごしになりましたか? イギリスでは5月4日に地方議会選挙が行われました。また執筆日の7日にはフランスでいよいよ大統領が選ばれます。韓国も大統領選が数日後に迫っています。というわけで、今週も選挙関連必須ボキャブラリーを取り上げます。
1.「議席を伸ばす」の英訳、反意語は?
ある党の議席数が増えることを「議席を伸ばす」と言いますが、直訳のstretch their seatでは「一つの席がびよ~んと伸びる」イメージで通じないですね。英語では、gain groundとかmake gainsと言います。先週のイギリス地方選の結果を受けて見かけた表現は
Tories gain ground across the UK.
The Conservative Party has made major gains in local elections across Britain. (BBC)
反対の「議席を減らす」はsuffer loss やlose seatsですが、knock back(~を拒絶する、受け入れない)も使われています。イギリス全土で労働党が惨敗したことを受け、次のような表現を見かけました。
Labour suffers historic losses.
Labour was knocked back badly in Scotland, as the Conservatives made big gains.
Labour has suffered a series of devastating blows, losing seats across the country. (Mirror)
ちなみに惨敗をしたのは野党第1党の労働党だけではありません。イギリスのEU離脱に大きく貢献したUKIP(イギリス独立党、第92回参照)は146あった議席のうちなんと145席を失い、獲得できたのは1席だけでした。
2.「決選投票」の英訳は?
2週間前に行われたフランス大統領選の1回目の投票(the first round of the French presidential election)では、どの候補者も過半数を獲得できなかった(no candidate won a majority)ので、本日2回目の投票(the second round)が行われています。「決選投票」は英語では、a run-off electionまたは短くrun-off(runoffとも)。
3.「棄権」の英訳は?
投票率の高さ(high turnout)で知られるフランスですが(通常なんと80%を超えるそう)、肝心の決選投票では、極右のルペン候補と若くて無所属・元銀行マンのマクロン候補のどちらにも票を入れる(cast a vote)のを拒む人の数もかなりいる考えられており、投票率(turnout)と共に棄権率(abstention rate)も話題になっています。
Abstention rates are expected to be historically high.
以上、引き続き選挙関連ボキャブラリーを取り上げました。皆さんが本コラムをお読みになっている頃には既にフランスの大統領が決まっていることでしょう。大混乱が起きないことを願っています。
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