第50回 マーケティング用語 adopter categories
皆さん、こんにちは。本コラムの連載が第50回を迎えました! 第1回をお届けしてほぼ1年になります。また今年に入ってから本コラムに関連した内容を小出しにツィートしています。おかげさまで「向上心の高い人々に出会い、共に学び、刺激しあう」ということも実現していると感じます。いつもお読みいただきありがとうございます。
今回はマーケティングにおけるadopter categoriesを紹介します。これは『Diffusion of innovations(イノベーション普及学)』という本で社会学者エベレット・M・ロジャース氏が提唱した理論で、現在ビジネス界において広く取り入れられています。
ロジャース氏は新しいアイデアや技術の採用について以下の5つのカテゴリーに分けました。
1.Innovators(イノベーター/革新者)
新サービス、新商品の導入に最も積極的なタイプ(新し物好き)。ただし、全体の2.5%しか占めず、イノベーターが購入した商品が必ずしも市場を大きく動かすとは限らない。
グーグルグラスを購入した人はこのタイプと言えるのでは。
2.Early Adopters(アーリーアダプター/初期採用者)
最新情報を常にチェックしていて、新商品の導入に前向き。商品全体の動向に影響を与えることも多くopinion leaders(オピニオンリーダー)とも呼ばれる。企業としてはこのタイプを取り込むことが大切。
3.Early Majority(アーリーマジョリティ/前期追随者)
上記2タイプの様子をうかがってから購入するタイプ。人口の34%も占めるとされていて、上記2タイプに比べると情報に疎く、金銭的な余裕もない傾向があるものの新しいものを試そうという意欲はある。
4.Late Majority(レイトマジョリティ/後期追随者)
すでにかなり普及してから「そろそろ私も始めた方がいいかなあ」という感じでようやく手を出すタイプ。こちらも34%なので、アーリーマジョリティと共にこのレイトマジョリティの層を取り入れれば商品として大成功。この1~2年でスマホを買った人はこのタイプでは。
5.Laggards(ラガード/遅延者)
流行り物や変化をなかなか取り入れない保守的なタイプ。このタイプまで説得しようとする企業は少ない。今でもそろばんを使っている人?!(それは16%もいませんね...)
以上、マーケティングにおける5つのカテゴリーを簡潔に紹介しました。お役に立てば幸いです。
ところで皆さんはどのタイプに当てはまりますか? 私は2のアーリーアダプターです。第27回で紹介したウェアラブル端末Fitbitもクリスマス以来、毎日愛用しています。おかげでダイエット目標も年明けに達成できたのですが、今ちょっとリバウンド気味なので、またがんばらなければ!
Fitbitといえば、これで通訳中の心拍数もチェックしています。米原万里の『ガセネッタ&シモネッタ』には「同時通訳の作業中の心拍数はずっと160」とありますが、この半年間の記録では同時通訳中にそこまで上がったことはありません。馴染みのあるトピックの会議なら平常時よりやや高い程度(100未満)、慣れない内容で緊張しているときは100~120程度です。この同時通訳中の心拍数についてもう少しデータを集めたいと思っています。今のところ、ウェアラブル端末をつけている通訳パートナーにお会いしていないので、1人分のデータしかありません(涙)。心拍数をチェックできるデバイスをお持ちの方、是非通訳中(逐次・同時)の心拍数をチェックして情報共有していただければと思います!
本コラムでは、皆さまのご意見・ご要望にもお応えできたらと思っています。これまで取り上げた内容の続編も含め、リクエスト・ご感想をぜひhi-career@ten-nine.co.jpまでお送りください。
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