INTERPRETATION

第33回 Buzzwords 第2弾

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

皆さん、こんにちは。先週からbuzzwordと呼ばれる表現をお届けしています。buzzwordを簡単におさらいすると、何か新しい重要な概念を表しているようでかっこよく聞こえるように思って、コンサルやマーケティング担当者などが好んで使うことが多いけれども、意味が曖昧だったり従来の用法じゃなかったりで聞いた人によっては顔をしかめるかもしれない、というイメージの表現。今回のbuzzwordシリーズでは、英語ネイティブのビジネスパーソンなら皆見聞きしたことがある表現を選んでお届けしてます。

今回紹介するbuzzwordsは、pre-plan, low-hanging fruit, challengeの3つです。

1.pre-plan: plan(計画する)という言葉には既に「将来のことを/前もって」という意味が含まれているので「事前に」の意の接頭辞pre-を付けるのは重言と受け止める人がいる一方で、「事前に」の意味を強調していて重要そうに聞こえる場合もあるようで、割と使われています。日本語でも「公に公表する」「後で後悔する」などという重言があるのと似ているかもしれませんね。同様の表現にforward planningがあります。

2.low-hanging fruit: (低いところある果実、から転じて)最もたやすく達成できること、確実に営業成績が出せそうなところ。いったんこれらが達成できれば(once they are picked)、次の戦略を立てるべし。試験でも「確実に点が取れそうなところから取り組むように」というアドバイスで使えそうですね。→First pick the low-hanging fruit!

3.challenge: 皆さんお馴染みの言葉ですが、日本語の「チャレンジ」とは違ったニュアンスで使われることも多いので文脈に要注意です。buzzwordとしてはYou don’t have problems, you have challengesのようにproblemをポジティブに捉えよう!という文脈や、problemの婉曲表現として使われます。

以上、今回はpre-plan, low-hanging fruit, challengeという3つのbuzzwordsを紹介しました。お役に立てば幸いです。

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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