第17回 Cannibalizationって何?
みなさん、こんにちは。先週末のハロウィーンは、いかがでしたか? 日本では大人のコスプレが年々盛り上がりを増しているそうですが、こちら元祖のイギリスでは今でも主役は子供たちです。 ゾンビや魔女、ドラキュラなどに仮装した子供たちが、Jack-o’-Lantern(かぼちゃランタン)を飾っている家に “Trick or treat?” と言ってやって来ます。迎える方は、Oh! That’s scary! とか、That’s a nice costume! などと言って反応し、チョコレート系の甘いお菓子sweets (sweetieとも) をあげます。
ところで11月はIR(企業による、投資家向けの広報活動)の通訳案件が大変多い時期です。そこで出るかもしれない用語Cannibalizationを紹介します。
元々のcannibalizeという動詞は「共食いをする/ 人食いをする」、つまり「人が人の肉を、または動物が同種の動物の肉を食べる」という、ちょっと怖い意味ですが、そこから派生してビジネス業界では「自社製品どうしが競合して市場の共食いが発生し、売上減少になること」を指しています。market cannibalizationとかcorporate cannibalismとも言われます。日本語では「カニバリゼーション」という外来語で定着していますが、「カニバリ」と略されることも多いので要注意です。IRでは、カニバリゼーションの可能性やその対策について話し合われるかもしれません。
例えば、Apple社のiPod、iPhone、iPadは、それぞれに魅力もありますが、大きさが違うものの機能は重複していることも多いため、cannibalizationがずっと懸念されてきました。特にiPhone 6 Plusという大きいスマートフォンで出たことで、タブレットとの差が縮まり、
“Yes, the iPad is being cannibalized”
とティム・クックCEOも認めています。
実は私自身、数ヶ月前からiPhone 6 Plusを使っていますが、以来iPadを使わなくなりました。カーナビもそれまではTomTomというカーナビ専用のデバイスを使っていましたが、今はiPhone 6 Plusを使っています。電池寿命が長く、充電の心配をしなくてよくなったのも魅力の一つです。ノートパソコンもますます小型化し、タブレットとの差が縮まっていますね。消費者にとっては概ね朗報ですが、企業にとってはカニバリを最小限に抑えて、他社との競争に打ち勝ち、売上を伸ばすのがますます難しい時代となっているようです。
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