INTERPRETATION

第103回 AIは人類を滅ぼすのか? あなたはザッカーバーグ派ORマスク派?

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

皆さん、こんにちは。先週に引き続き、テクノロジーの話題です。AI(人工知能)の将来について米電気自動車大手テスラのイーロン・マスクCEOと米フェイスブックのマーク・ザッカ―バーグCEOの二人が意見の対立をし、最近話題になりました。(参照記事

マスク氏は “AI could destroy humans(AIは人類を滅ぼしうる)” と3年前から警告しているのに対し、ザッカ―バーグ氏はAIの将来について楽観視し、”In the next five to 10 years, AI is going to deliver so many improvements in the quality of our lives.(今後5~10年の間に、AIのおかげで生活の質が多くの面で向上するだろう)” と言っています。

マスク氏の悲観論を批判したザッカーバーグ氏に対し、マスク氏は “His understanding of the subject is limited(彼は分かってないね)” と真っ向から対立。

SF映画のように、AIの発達によってある日、人類が滅ぼされ、世の終わり (doomsday) が来るのでしょうか?

それとも、AIの恩恵を受けながら慎重にAIを進化させることにより人々の暮らしはどんどん良くなっていく、つまりAIのメリットはデメリットを超える (AI’s benefits will outweigh its negatives) でしょうか?

私が後者を支持してマスク氏から

“Your understanding of the subject is limited!”

と批判されても言い返す言葉がありません。マスク氏のビジョンには心から感心しています。でも、このトピックに限って言うと、

“I am optimistic. I think you can build things and the world gets better.”

というザッカーバーグ氏の言葉を信じたいと思います。

2017年8月7日

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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