INTERPRETATION

第33回 You tried

木内 裕也

Bazinga!

 難しい表現ではないのに、いざ英語で表現しようとすると、どういったらよいかわからないということは珍しくありません。「ちょっと背中を掻いてくれる?(Can you scratch my back?)」「後で返事するね(I will get back to you later.)」などはそんな類の例かもしれません。何かに挑戦して、うまくいかなかったとき、「がんばったんだけどね」と慰めの言葉をかけるとき英語ではWell, you tried.と言えます。You did your best.ともいえますね。これには、「挑戦して失敗するほうが、挑戦せずに失敗もしないよりよい」という考えが根底にあるのでしょう。It is better to have loved and lost than never to have loved at all.という表現も英語にありますが、それと似ています。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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