INTERPRETATION

第30回 Sack

木内 裕也

Bazinga!

 Sackとは面白い単語です。日本語ではナップサックや指サックといった表現でも使われるように、袋状の入れ物を指します。しかしその「入れ物」の雰囲気から転じて、ベッドや寝床のことも意味するのはあまり知られていないのではないでしょうか? She already hit the sack.と言えば、She already went to bed.のこと。I’m so tired. I’m going to hit the sack.なら、「疲れたからもう寝るよ。」となります。

 

 しかしそれだけではありません。He got sacked.と言えば、「首になった」「職を失った」ということです。スラングですから、ビジネスの席などで使うのは不適切ですが、友達と話をする時には出てくる表現です。特に、スポーツバーで仲間と話をしている時に、「あの野球チームの監督がたった1年でクビになったらしいね」といった雰囲気の時に使われます。

 

 もちろん、もっとフォーマルな言い方をするなら、He got fired.になります。Fireは火ですが、学校英語でも出てくる通り、解雇する、という意味にもなります。また、He was let go.というと、少し湾曲的な表現となります。

Written by

記事を書いた人

木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

END