INTERPRETATION

第18回 Eleventh Hour

木内 裕也

Bazinga!

 もう1ヶ月も前の話になりますが、アメリカで財政の崖が話題になりました。英語ではFiscal cliffといいます。寸前になるまで解決せず(実際にはCliffの手前で止まらず、Cliffから落ちたという解釈がアメリカでは一般的ですが)、このEleventh hourという言葉が良く使われていました。At the last momentという意味です。この表現の語源には色々な説があるようですが、平均して約12時間の昼間と、12時間の夜があったとすると、夜になる寸前の残り1時間の状況を想像すると、「最後の最後で」というイメージが湧くでしょう。もしくは、深夜12時に記事が締め切りの新聞記者が、午後11時に一生懸命記事を書いている姿をイメージしてもいいでしょう。At the last momentは日本人でも口から出てきそうな表現ですが、At the eleventh hourという表現はなかなか出てきませんね。

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記事を書いた人

木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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