第17回 Americanization & Globalization
今週のテーマはSlow foodです。
▶ 第17回のレクチャーはこちらにアクセスしてください。 Fast food(ファーストフード)はきっと皆さんご存知でしょう。しばしジャンクフードと同一視されがちですが、きっと複数のファーストフードブランドを挙げることができるのではないでしょうか? またファーストフードと聞くと、「ハンバーガー」のイメージが強いですが、実際にはイタリア料理やサンドイッチ、中華料理屋、日本食などのファーストフードも存在します。言い換えれば、時間を掛けずに済ませられる食事のことですね。
アメリカの統計によると、約半数の人が週に1度はファーストフードを口にするといいます。週に2回以上の人も結構な数。中には、毎日自動車通勤中に朝食をファーストフードで済ませる、という人もいます。日本でも、ファーストフードで昼食を済ませるということも多いのではないでしょうか? 自宅からお弁当を持っていくのではなく、コンビニなどでお弁当を購入するのもファーストフードに当てはまります。そう考えると、多分多くの人が想像以上にファーストフードを消費しているのではないでしょうか?
ファーストフードは非常にアメリカに典型的なものです。多くの場合ベルトコンベア式に料理(組み立て)が行われます。McDonalizationのレクチャーでも話をしましたが、質より量に焦点が当てられ、Predictabilityが重要視されます。これがグローバル化の波に乗って、世界中に進出しました。もちろんそれを歓迎する動きもありました。例えばマクドナルドは世界のあちらこちらにありますね。健康志向の人々などからは嫌がられる存在ではありますが、それでもその世界的な存在感は否定できません。
しかし必ずしもすべての人がファーストフードを歓迎したわけではありません。Jose Boveの例をレクチャーでは挙げますが、彼はフランス人で有名な活動家です。1999年にフランスのある小さな街にマクドナルドのフランチャイズが出店することを知り、それを阻止すべく実力行使に出たことで、非常に有名になりました。また1980年代に始まったSlow food movementは、ただゆっくりと食事をするのではなく、伝統的な食事や地域性に飛んだ食事文化の保護を目的としています。
これらの例から学ぶことができるのは、グローバル化を成功させるには一方通行では不十分ということ。文化の送り主と受け取り側が新しいグローバル文化を生み出すことが重要です。Globalizationに対するAnti-globalizationは現実性や生産性にかけますが、Alternative ideasを模索することは決して誤ったことではないでしょう。どのようなGlobalizationの形が望まれるのかを考えてみるのも面白いものです。
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