INTERPRETATION

第8回 「Global Brand」

木内 裕也

American Culture and Globalization

今週からのテーマは「Global Brand」です。

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lecture8_1.gifこれまでのレクチャーでは、アイデンティティー、Beauty、Youth Cultureを扱ってきました。Identityはグローバル化する社会の中で、「自分とは何か」を見つめる大きな鍵となります。様々な影響を国内外から受けることで、世界とのつながりが個人を形成します。Beautyに関しては、なかなか日本にいると感じられないかもしれませんが、海外で日本文化の代表格として想像される概念の1つであることが重要です。もちろん、日本の伝統文化も海外で知られていますが、大衆文化の影響もあって、日本の「美」は海外でも研究され、消費され、話題になっています。

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特に日本の「かわいい」という概念は、様々な学者の研究対象にもなっています。Youth Cultureに焦点を当てたのは、加速度的に若者文化が社会全体に与える影響が大きくなっているからです。もちろんグローバリゼーションは大企業などによっても広まりますが、オンラインのネットワークなどを見ても分かるとおり、若者の重要性が大きいことは否定できません。
 

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このように様々なグローバル化の要素を考えてきて、次のテーマはブランドです。何回かに分けてこのテーマを扱います。今週はその準備として、いくつかのエクササイズをしていただきたいと思います。 

まず最初に、Global Brandsとして思い浮かぶブランドを書き出してみてください。広告の裏紙でもいいですから、思いつくままに書いて下さい。レクチャーの中では、1分間の時間を割いてあります。
 そのリストが完成したら、Japanese BrandsとNon-Japanese brandsに分けてみます。日本のブランドと海外のブランドということです。Coca-Colaなら海外ですよね。日本法人はありますが、そもそもはアメリカ。逆にHondaなら、アメリカ法人も海外法人もありますが、日本となります。色分けでもマークでもいいですから、分類してみてください。
 

lecture8_4.gif次に、Corporate BrandとNon-Corporate Brandで分類してみましょう。レクチャーの出だしで、Global Brandsといいましたが、私は企業ブランド、とは指定していませんね。Tiger WoodsやMichael Jordanは企業ではありませんがブランドとしての価値があります。従って、彼らはNon-Corporate Brand。しかし先に出たHondaやCoca-ColaはCorporate Brandですね。
 最初の分類(日本 vs. 海外)で、どちらのカテゴリーが多かったか、私には想像ができません。しかし、2つ目の分類では、皆さんのリストの大半がCorporate Brandだったのではないでしょうか? 今の段階では、ひとまずこの事実を覚えておいてください。 

さて、最後のエクササイズです。スライド上にGlobal Brandsをリスト化します。それぞれの企業の本拠地がある国はどこでしょうか? それぞれの企業はどんな製品を作っているでしょうか? わざわざ調べる必要はありませんから、知っている範囲で答えてみてください。もしも分からなければ、想像でも構いません。再来週のレクチャーは、このエクササイズから始めます。

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記事を書いた人

木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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