第34回 Small talks bring big talks! 雑談のコツ!
皆様、こんにちは。
いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。
前回は長文読解と要約のコツについてお話してきました。
今回はビジネスの場面では話せるけれど、なかなか雑談が難しいという声にお答えして、雑談のコツについてお話したいと思います。
ビジネスの場面では、専門用語を知っているし、いつも同じようなパターンなのでうまく意思疎通がはかれるけれど、雑談になると途端に話せなくなるという方も少なくないようです。
しかし、雑談は取引先の内情を教えてもらえる機会になったり、相手との信頼関係を構築していくきっかけにもなったりする、実は重要な機会です。
私自身もパーティーや会議休憩中の雑談がきっかけで、大きな仕事のチャンスやキャリアアップ、収入アップの機会をいただきましたので、詳しくそのポイントをお話していきましょう。
雑談は英語ではsmall talkといいます。
ちょっとしたことをお話するから、小さいお話ということですね。
でも、いかなる人間関係も、このsmall talkから始まり、big talkに繋がります。
Small talkで成功するポイントは、
1. 相手の情報を収集しておく。(出身地、趣味、経歴、家族構成など)
2. 相手に聞きたい質問を用意しておく。(上記に関すること)
3. 話しやすい話題を用意しておく。(スポーツ、旅行、時事、映画、出身国など)
4. 話しにくい話題はさける。(政治、宗教など)
例えば、今週John前田さんという日系アメリカ人の方を通訳させていただくことになったという設定で、彼の例を使ってどう準備していくのかをお話しましょう。
まず、プロフィールをインターネット上で探します。
この方は著名人ですから、Wikipediaでプロフィールが手に入りました。
ですが、現在は、Linked inやfacebookをしている方も多いですし、以前会ったことがある同僚などから聞き取り調査をしても良いでしょう。
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ジョン・マエダ (1966年 – )は、日系アメリカ人のグラフィックデザイナー、 計算機科学者、 大学教授、作家である。彼はデザインとテクノロジーの両方を融合する作品を追求している。現在はロードアイランドデザイン学校の学長でもある。[1]
ジョン・マエダはポール・ランドやMuriel Cooperの作品に出会うまでは、MITのソフトウェア工学を専攻する学生であった。Muriel Cooperは MITのVisual Language Workshopのディレクターであった。MITで修士課程までを修了した後、ジョン・マエダは日本の筑波大学筑波大学大学院芸術学研究科で博士課程を修了した。
1999年、彼はエスクァイア[2]に、21世紀の最重要人物として掲載された。
2001年にはコミュニケーションデザインにおいて米国ナショナルデザインアワードを受賞、また日本においては毎日デザイン賞を受賞した。 [3]
現在は Design Futures Councilのシニアフェローでもある。[4]
2006年、彼は人々の生活を複雑性から解放する研究に基づいた『シンプリシティの法則』を出版した。この著書は彼の中でも最も広く知られている。
他にもTEDや他の機会で講演していることもわかり、その講演も聞きました。聞きたい方は是非、下記から聞いてみてください。
TED John Maeda his journey in design:
http://www.ted.com/talks/john_maeda_on_design.html
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調べた結果、出身地は米国のシアトルで、ご実家は豆腐屋でした。趣味はわかりませんでしたが、MITで計算機工学を勉強した後にデザインを勉強し、筑波大学で博士号を取得したことがわかりました。家族構成はクリスさんという奥様との間に5人のお嬢さんがいらっしゃるとのこと。
これで1が終了ですね。次に2に移ります。
ここは自分の興味がある内容で、相手も答えてくれそうな内容を考えます。
1. What brought you to Tsukuba?(筑波大で勉強しようと思った理由は?)
2. What do you like to do when you have time? Not staring at stabled documents, that I know.(趣味は?ホチキスで止められた書類を見つめることではないことは(TEDトーク)からわかってますが。)
3. Any benefits of “child labor” at Tofu-store? Do you think your keen observation was cultivated at those days?(豆腐屋は児童労働のように大変だったとTEDトークでお話されてますが、そこから得られたことはありますか?鋭い観察眼はその頃に養われたと思いますか?
3に移ります。
1. I loved your story about Cape Cod. Do you plan to go back again anytime soon? ケープコッドのお話とっても良かったですよ。またすぐ訪問するご予定ありますか?
2. You’ve been all over the world. Any country that you have never been to but would like to? 世界中いろいろな国を訪問されてますが、まだ行ったことなくて行ってみたい国なんてありますか?
1. は今年のTED talkの中で研究に疲れて休暇をとった時に訪問した場所であるという事前の情報から、また行かれる予定あるのですか、と聞いています。
2. は同じ講演の中で、世界中デザイナーとして訪問されているという情報から、聞いている質問ですね。
4点目の避けるべき話題について。
お父様が経営されていた豆腐屋の行方も気になりましたが、お父様がご健在なのかというちょっと微妙な話題に触れてしまうことになりますので、その質問はやめました。
こうした質問をすることで、相手は自分が相手のことを理解しようとしている姿勢を感じることができます。
皆さんも相手が積極的に理解してくれた時は嬉しいですよね?自分がされて嬉しいことを率先してすることは、英語でも同じです。
要は自分が知りたくて、相手にも話しやすい内容をボールとして投げるような感覚でしょうか?
大切なポイントは会話をスタートすること。
スタートしたら後は、相手の回答から質問をしていけばラリーが続きますよね。けれども、あまり相手を質問攻めにしてしまっても尋問のようになってしまいます。
それはどうしたらよいのでしょうか?
それは相手の回答をオウム返しして、ちゃんと聞いたよということを伝えることで相手にちゃんとボールを受け取ってまいすよという安心感をもってもらうことが一つできます。
さらに、私もこうだったのよと自分の体験を少しだけかいつまんで話すこともラポール(信頼関係)を構築する上では効果的です。
なぜなら人間は共通項を見つけることで安心する傾向があるからです。
これは早口の相手には早口で、ゆっくり話す人にはゆっくり話すといった共通項を作り出すことでも、ラポールを作りやすくなります。
英語では早さは相手に合わせるのが厳しければ、声の音量やジェスチャーをまねるだけでも、ラポールは築きやすくなるといわれています。
ではもし相手の回答が聞き取れなかった時にはどうしたらいいでしょうか?
その時は遠慮せずに、繰り返していってもらいましょう。
Sorry I missed what you just said.
Could you repeat what you just said?
Please repeat what you just said.
早すぎてわからない時には、ゆっくり話し手もらうようにお願いしましょう。
Could you please speak a little more slowly?
Could you slow down a little?
Please speak slowly.
表現が難しすぎてわからない時には、言い換えてもらうようにお願いしましょう。
What do you mean by that?
Could you please paraphrase what you just said?
Can you please paraphrase it?
Can you please say it differently?
いかがでしたでしょうか?
今回は英語学習ではあまり取り上げられませんが、実はかなり重要な雑談のポイントお伝えいたしました。
次回もお楽しみに。