第31回 即使えるビジネス英語攻略ー英文電子メール編
皆様、こんにちは。
いつもブログを読んでくださってありがとうございます。
前回はビジネス英語の実践編ということで電話会議を一つの目的として取り上げ、資料や参加者に関する情報を集めて入念に準備することが、攻略の近道であることをお話いたしました。
今回も目的別の勉強法の続きです。
電話会議よりも更に一番ニーズが多いと思う、電子メールでのやり取りを取り上げましょう。
電子メールはリスニングがないという意味で、ハードルは低いとは思いますが、慣れないと時間がとてもかかってしまいます。
さらに、一度誤解を招いてしまうと関係が悪くなる、平行線ですれ違い続けてしまうこともあります。
そういう意味で、いかに分かりやすく書いて行くかということが必要になりますので、その部分に焦点をあててお話していきます。
まずメールを書く際の注意事項から確認していきましょう。
英語で一から書く事に慣れてない方は日本語で下書きを書いてみましょう。
ですが、そのまま訳してしまうと前述のような誤解という問題に直面することがあります。
なぜならば、英語では結論から書くような構成になっているからです。
ということは、ざっくり言って日本語メールの文の構成の逆と考える必要があるということです。
そうでないと何が言いたいのかと相手をいらだたせてしまう可能性があります。
結論から書くと相手は時間が無い中でもメールをすぐに理解でき、対応をすぐしてもらう可能も高くなります。
知らない人に書く場合は、誰から紹介されたかという情報を先に書きましょう。
これは日本語でも同じですが、紹介者の名前を先に出すことで安心してもらえ、ちゃんと読んでもらえる可能性が高まります。
依頼メールの際にはできるだけ理由を具体的に書いてその依頼の結果がどう相手に影響するのかをプラス面とマイナス面を両方書きましょう。
すなわち、どうして欲しいかを先に書き、なぜならば、依頼を叶えてもらえれば、あなたにこういうメリットがあり、叶わないと、こういうデメリットがありますと書けば、相手は状況がすぐ理解することができるということです。
注意すべき点は相手が海外にいる場合は、日本の常識は説明せずに理解できるわけがない事実を理解することです。
そしてそれを説明していくことが必要であること。
日本語は主語や目的語が省略されることが多いので、翻訳する際にはできるだけ誰が何をどうしてどこでいつどうなるのかを明確にして書きましょう。
代名詞を使う際には、特に相手が混乱しないかを、書き終えた後に再確認しましょう。
日本語をベースにして翻訳する際には、日本語と同じように長い文のままでは分かりにくい場合は、一度簡単な日本語に直してから翻訳すると、一度ですっと理解してもらえる英語になりやすくなります。
ということは、まずは伝えたいことを箇条書きで列挙していきましょう。
その後に、順序を結論から理由の順番で並べ替え、一番伝えたいメッセージを簡単な日本語に直して、翻訳していいましょう。
翻訳した英語を相手の視点で読みましょう。
例えば、下記のような内容のメールを英語で書くという状況があったとしましょう。
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ジュディース・ライト様、
いつも大変お世話になっております。
XS社の小熊弥生と申します。
沖正様からご紹介いただき、メールさせていただきました。
現在、部品調達に関して問題があり、ご相談したくメールいたしました。
コスト削減をしなければならず、エンジン部分のある部品が候補にあがりました。
ただ、現在の取引先よりも良いところを見つけることができず、ライト様にご協力いただけないかと考えました。
もし近郊で当該部品を扱っている良い取引先をご存知であれば、ご紹介いただけないでしょうか?
当該部品について質問や更なる詳細が必要であればお知らせください。
どうぞ宜しくお願いいたします。
小熊弥生
XS社
電話番号:03-111-1111
電子メール:Yoguma@xs.com
というのがいつものメールの書き方だとします。このメールで伝えたい要点は以下のようになります。
・部品のコストを下げたい
・エンジン部品に候補がある
・問題の解決を助けてほしい
・候補の部品の良い業者を知っていれば教えてほしい
その後に順序を先ほど伝えたように、結論を先に変えます。
・まずは結論:問題の解決を助けてほしい
・理由:部品のコストを下げたい
・状況:エンジン部品に候補がある
・詳細:候補の部品の良い業者を知っていれば教えてほしい
後は、これを英語にしていきます。
・まずは結論:Please help me solve our problem.
・理由:We need to reduce parts costs.
・状況:An engine part may be good for that purpose.
・詳細:If you know any good suppliers, please let us know.
初心者はまずは上記の簡潔な表現で伝えてもわかってはもらえますから、上記をスタートとしても良いでしょう。
中級以上の方は、さらにもう少し丁寧になるように表現を加えていきます。
Dear Mr. Jadith Light,
I am Yayoi Oguma of Company XS and was referred to you by Mr. Tadashi Oki.
I heard from him that you might be able to help us out on an issue that we are facing in Japan.
The issue is to cut down on the costs for a part in an engine component.
I was wondering whether you knew of a good supplier for that part in your region.
If you do, would you be so kind to introduce that supplier to us?
Should you have questions or need more information about that part, please feel free to contact us via Email or at the following phone number.
Best regards,
Yayoi Oguma,
Company XS
Tel: +81-3-111-1111
E-mail:Yoguma@xs.com
なんとなく作業の流れが分かりましたか?
日本語で箇条書きにしていく作業は英語で考えることに慣れている人であれば、いきなり英語で始めても全く問題ありません。
さらに慣れれば、いきなり書き出せるようになりますので、それまではこういうプロセスを経ることで、段階的に上達していくことが可能になります。
さて、少し補足情報をお伝えしましょう。
日本語では「どうぞ宜しくお願いいたします。」で終わるのが一番良くあるパターンですが、英語では結びの言葉は上記の一番一般的なBest regardsに加えて様々なパターンがありますので、参考に紹介しておきます。
ビジネスの場でも使える表現
Regards,
Warm regards,
Kind regards,
Warmest regards,
Sincerely yours,
カジュアルな場面、プライベートな場面で使える表現
Cheers,
Thanks,
Chao,
Good things,
他にもやりとりを始めるといろんなパターンが出てくると思いますので、是非、相手の返信から学んでみてください。
結びの言葉のように英語でも丁寧な表現とカジュアルな表現とがあります。
これを間違えると相手に失礼になってしまい、顔が見えない相手とのやりとりの時にはできるだけ相手を尊重するような丁寧語を使って行きましょう。
丁寧語かどうかを見分けるヒントは長さにあります。
命令文が一番短く、丁寧さがなく、下にいけば行くほど長く、丁寧になります。
(もちろん言葉ですから人によって若干の感じ方、解釈の違いはあります。)
Do it. やれ
Please do it. やってください
Will you do it? やってくれる?
Can you do it? やれる?
Would you do it? やってもらえる?
Could you do it? やってもらえるかしら?
Could you please do it? どうぞやってもらえる?
Would you please do it? どうかやってもらえないか?
Could you please be kind to do it? なんとかどうぞやってもらえないか?
Would you please be kind to do it? なんとかどうぞやっていただけないか?
そうはいってもだんだんと何度もやり取りしていくうちに相手もくだけてくるでしょうから、その時には少しずつ合わせていくことで相手とのコミュニケーションの距離も縮めていくことができるでしょう。
英文でメールのやり取りをしていると、よく略語を見る場合があります。
いくつかよく使われるけれど、あまり学校や大学やTOEICなどの試験ではあまりチェックされない表現をお伝えしておきます。
ASAP:As soon as possible、早急に エイサップと読みます。
FYI:For your information、ご参考まで
COB:Close of business day、営業あるいは就業時間の終わり
AI: Action Item、宿題、作業内容
BTW: By the way、ところで
KPI: Key performance indicator、重要業績評価指標
いかがでしたでしょうか?
今回は電子メールの書くコツをお伝えいたしました。
次回は目的別の勉強法の続きをお伝えしていきたいと思います。
どうぞお楽しみに。