ENGLISH LEARNING

第22回 聞くコツは、聞き流し→発音→シャドーイング!

小熊弥生

世界衝撃TOEIC攻略法

皆様、こんにちは。

第21回では、 モチベーションの上げ方のコツは想像力を活用すること、楽苦楽をサンドイッチにした勉強方法、勉強の成果を「見える化する」ことで継続しやすくなるということをお話いたしました。

今回も、同様に、別の質問で皆様の疑問を解消していきたいと思います。

その前に今回も皆様にご案内があります。

これまでの世界衝撃TOEIC攻略法でも触れさせていただきましたiPhone用のアプリをまずはiPad専用で先週やっと販売開始いたしました。

発売当初から有料アプリの学習系ではトップ10入りし、購入いただいた方からも「本でモチベーションがあがったけど、どこから始めたら良いか分からなかったので、とても気に入って勉強しています」との嬉しい声をいただいています。

早速、ダウンロードしてくださってご利用いただいている方、ありがとうございます。

どんなアプリなのかまずは気になると思いますので簡単に説明いたします。

このアプリはシャドウイングとサイトトランスレーションという通訳トレーニング法で、皆さんの英語学習力を劇的アップできる英語学習プログラムです。

開発には、私に加えて「英語が会社の公用語になる日」(中経出版)の著者工藤紘美さん(株式会社テンナイン・コミュニケーション社長)が企画・監修、さらにナレーションには(株)世界衝撃映像社(フジテレビ)社長カルロス・ゴードン-こと、ジョン・オーウェンズ氏が友情出演してくれ、手前味噌ですが、かなり本格的な英語学習のアプリケーションとなりました。

1週あたり5日分、4週間分のトレーニングが入っています。2日目から4日目は読み始めたら止まらないくらい面白い読み物を用意しました。最後、私は感動して泣いてしまうぐらいでした。

各週の1日目は本の中でご紹介したように単語力を語源・同義語と対義語によってグルーピングによって勉強できるようになっています。

単語を自分の単語帳に登録して、自分で意味を覚えられたかをチェックすることもできます。

出会った単語をただ暗記しただけでは受動語彙になってしまいます。

しっかり身につけ、自分でもすぐ使える能動語彙にできるように2日目から4日目の3日間でその単語が盛り込まれた物語をシャドーイングとサイトトランスレーションでトレーニングしていきます。

そして、5日目は本よりもこれまでのブログよりもさらに詳しいTOEIC攻略法を解説しています。

ですので、このアプリケーションで、すぐ伝える英語をしっかり身に付けつつ、TOEIC500点アップを目指していくことができます。

TOEICの点数は上がったけれど、英語運用能力は全く良くなった気がしないという問題を解消することができるのです。

逆も同様です。

英語での会話はできるし、仕事もなんとかなっているのにTOEICの点数が上がらなくて困っていますという人にも有効です。

iPadをお持ちの方は是非、ダウンロードしてみてください。

開発にかかった費用から考えても、参考書や教材の内容から考えても、350円は安すぎると自信を持って言える内容ですので、是非、ご活用ください!

http://itunes.apple.com/jp/app/id483120535?mt=8

さて今日の質問は、

「リスニングは本当に母国語のように聞こえるようになるのでしょうか?」

です。

答えは、もちろん聞こえるようになります!

ただし、そのためにはいくつか段階を追って耳を育てていく必要があります。

まずは知らない単語は聞き取れない。

知っている単語でも正しい発音を知らなければ聞き取れません。

さらにgoing toがgonna(ごな)となるように短縮系の音を知らなければ聞き取れません。

ですので、私がおすすめするやり方は、まずはナチュラルスピードの聞き流しで耳を英語の音にならすことです。

これは水泳を習う時にまず水に慣れますよね。それと同じ目的です。全部理解することは目的としていません。

自宅であれば米兵用に放送されているAFNでもいいですし、大好きな映画を再生し続けるのでも、iTunesUの大学講義を聞いてもいいですし、iPhoneのBBCのアプリでもいいです。それをずっと聞いていても嫌にならないないものであれば大丈夫です。

今はHuluと行ったiphoneのアプリで四六時中アメリカのドラマを見ることもできるので、英会話を中心に学びたい方にはこれもおすすめです。

私は逆にドラマにのめり込んでしまいBGM的な聞き流しはできず、仕事に支障を来してしまったので、大学講義が中心ですが…。

そして、さしすせその「さ」である単語を仕入れます。

この時には自分の目標に関連する単語の音と意味、或はイメージを覚えていきます。

通訳を目指さない限りは意味が言えるかどうかよりもイメージを掴んでくださいね。

ネガティブな意味なのかポジティブな意味なのか、それとも中立なのかそれぐらいでも十分です。

また、リスニングは、スペルは覚えなくても大丈夫です。

そして自分のレベルにあった音声を使って聞き込んでください。

加速的に上達したい場合はシャドーイングがおすすめです。

シャドーイングがなかなか理解しにくい方もいらっしゃるようなので、少し補足します。

シャドーはアイシャドーのシャドーです。

シャドーは影という意味です。シャドーイングするということは、影のようについていくということです。

ですから、耳から聞いた言葉をどんどん口から物まねをする。

リアルタイムの物まねをしようとする感覚です。

最初は耳からだけの情報では難しければ、スクリプトを見ながらで大丈夫です。

私のiPadアプリをお使いの方は、ゆっくり再生して、スクリプトを見ながら、まねするのが一番簡単な入り口になります。

そこで慣れてきたら、今度はスクリプトを見ながら、早い速度にしてみましょう。

早い速度でもできるようになったら、もう一度ゆっくりに戻して、スクリプトを見ないでやってみましょう。

そして、それでもできると思えるようになったら、早い速度でスクリプトを見ないでできるようになれば、完璧です!

シャドーイングをする時に自分が主人公になりきって、感情を込めて、まるで俳優になった気分できれば、単語、発音、イディオム全てを脳の奥の深いひだに刻むことができ、とっさの場合にすぐに出てきやすくなります。

受動的な語彙を能動的な語彙にしてくれるということです。

もちろんアプリでなくてもスクリプトを音声が一緒にある教材を使って同じように活用することができます。

その利用する教材を判断する際には、こんな風に考えてみてください。

聞いていてチンプンカンプンで疲れてしまうようであれば、それは難しすぎる。

簡単すぎて笑ってしまう、それは優しすぎる。

難しすぎる場合は、教材を変えて音がはっきり聞こえる、単語も知っている単語がほとんど分かる程度がちょうど良い負荷でしょう。

なので、まずはその辺りから始めましょう。

スクリプトを読んで、知っている単語がほとんどぐらいから初めても十分でしょう。

私自身もまさに難しすぎる教材を選びすぎる失敗をしたことがあります。

ハーバードの学生と交換学習の際に選んだのがウッディー・アレンの映画「ハンナとその姉妹」でした。

これは英検4級しか受かってなかった私には一ページに知らない単語、表現がほとんどで楽しいを超えて苦痛でしかありませんでした。

その後、自習用に選んだ「プリティー・ウーマン」は私でも理解できる単文が多く、楽しめました。みなさんも自分のレベルに合わせてやりやすい教材を選びましょう。

無料の英語教材の代名詞とも言えるNHKでもいくつか良い教材がありますので紹介いたします。

「攻略!英語リスニング」はリスニングに特化しており、ヴィジュアライズするという通訳の基本的な聞き方を使ってTOEIC等のテスト対策もできますし、おすすめです。

英会話のリスニングをあげたい人はラジオ英会話が良いかと思います。

教材選びが大変と思う方はNHKの一ヶ月分と同じ値段で単語の正しい発音も覚えられるiPad アプリを是非活用ください。

iPhone, iPod touchユーザーの方は来年までもう少しお待ちください。

いかがでしたでしょうか?

今日はリスニングが母国語のように聞けるようになるためには、ナチュラルスピードの聞き流し、正しい単語の発音を理解してから、シャドーイングを行うことをおすすめいたしました。まずは、比較的簡単な英語から母国語のように聞こえるようになりましょう。レベルは少しずつ上げていけばいいのです。

次回は今年最後のブログです。

是非、「私の質問を取り扱って欲しい」という方は、ツイッターはinterpreteryayo、フェースブック Yayoi Ogumaを検索して、リクエストをください。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございます。

Written by

記事を書いた人

小熊弥生

同時通訳者。ビジネスシーンを中心に活躍し、数百億円規模の商談に多数関わってきた。アンソニー・ロビンズ(世界的ベストセラー作家)やノーベル物理学賞受賞者の来日講演、F1ドライバー(ヤルノ・トゥルーリー)の取材、アメリカ最大のプロレス団体WWEの来日記者会見など、数々のイベントでも通訳をつとめる。 短大入学時点では、英語力は平均以下だった(英検四級、TOEIC280点)。それが独自の勉強法を駆使した結果、3年後には通訳デビューを果たす。フジテレビ番組『世界衝撃映像社』に、「通訳」としてレギュラー出演。

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