第8回 紛らわしい前置詞は絵で原則、パターンで応用マスター☆
前回は「さしすせそ」の「し」の文法を、パターンを使い、短期的にグーンと得点をアップでき、楽しく、無駄なく、学べる方法をお話しました。
今回は文法の続きで、日本人が苦手だと言われている前置詞です。こちらもパターンという観点から勉強する方法についてお話していきたいと思います。
私自身、前置詞は日本語の「て」、「に」、「を」、「は」と似ていて、短い単語で簡単そうなのに、辞書で調べると、沢山意味も例文もあって、どう使ったらいいのか分からず、苦手意識がありました。
場所を表す前置詞も、部屋の中は”in” なのに、駅は”at”だし、学校も”at”で、レストランも”at”なのに、教室は”in”でバスは”on”にいちいち変わるのが、なぜなのかは全く分かりませんでした。そんなレベルの時には、自分で文を書く時でも、例文に書かれてる状況と全く同じでないと使えない状態でした。要するに前置詞の後にroomがくるのか、stationがくるのかで前置詞を選んでいて、全く応用がきかないという状態だったのです。
それが、前回ご紹介したトフルゼミナールの単語用の参考書の中で書かれていた図によって、パターンの根本的な原則を理解できるようになりました。
例えば、何かに接触して物理的に上にのっているのなら”on”。そして場所の括りが壁に囲まれているように、はっきりしている空間の中にいるなら”in”。括りがはっきりしてないけどその辺りにあるなら”at” のように絵を見ることで明確にそれぞれの前置詞を使う理由が分かったのです。
この原則が分かってからは、例えば「昨夜深夜にタヌキが電線の上を歩いている様子を見た」という辞書の例文に載っていないような文を伝えたいとすると、電線の上に物理的に接触してるだから”on”を使うと応用できるようになりました。
At midnight last night, I saw a raccoon dog walking on an electric power line.
TOEICやTOEFLで高得点を目指す方は、トフルの単語用の参考書をお勧めしますが、もし英会話を日常あるいはビジネスで使えればよいという方であれば、明日香出版社の「絵でわかる前置詞の使い方」エインジェル・久保著で楽しく学べると思います。
この本には、前述のような一般的な例だけでなく、in the front of(最前列)やin front of(前方)の違いなど、辞書にある言葉だけの説明でなかなか理解できにくい場合も、絵で解説してくれているので初心者の方でも、中級以上の方でも、活用できると思います。特に、シンプルな絵で表現しているので、直感的に効率よく勉強できます。
さて、図解で覚えた前置詞の原則を発展させて、さらにTOEICなどの試験対策で高得点を取るためには、動詞と合わせたパターンで覚えることが有効なステップになります。
例えば”participate”という動詞が来れば、”in” が次に来ると覚えておくということです。違う言い方をすれば、”participate in”というように動詞と一つで記憶のくくりとし、単語のように覚えるということです。このように覚えると、上にのっているのか、中に入っているのかがあまり当てはまらないような場合にも、考える時間をかけずに、話したり、書いたりできるようになります。
私自身はCobuild学習辞典を使って、この動詞を前置詞の組み合わせを確認し、それをA5サイズのバインダーにアルファベット順の単語帳を作って、単語を書く時には必ず例文も書くようにしました。
さらに類義語辞典を使って、participateと同じ意味を持つ単語を調べて、それらも以前、紹介したA4の紙に書いて壁に同義語グループとして覚えていきました。
Participate in, take part in, be involved in, join
と、こんなイメージです。
研究社の英和活用大辞典でも、どの前置詞と一緒に使われるかがチェックできますので、お勧めです。
今回はパターンを使った前置詞の勉強法をご紹介しました。
次回は冠詞の勉強法についてご紹介します。お楽しみに。