スポーツイベントあれこれ
いろいろな分野のお仕事ができるのがフリーランスの醍醐味とは言え、国際的なスポーツイベントでのお仕事は自分が興味があるだけにやりがいがありかつ毎回新たな発見(そして失敗も..)があります。
長野オリンピックでは1ヶ月泊り込みで選手村とオリンピックプラザのPCブースでのオペレーター兼通訳をしました。多言語対応のためさまざまな国籍のスタッフ計20人程とシフトを組んで働いたのですが、ある日アメリカ人女性スタッフが「今日モナコのボブスレーチームの人達と話してたら中にひとりすごく英語がうまい人がいたので”英語上手ですねー!”って聞いたら苦笑いしながら”母がアメリカ人だったもので”って」。…おいおい、アンタそれアルベール王子だよ!!!
バレーボールの国際選手権ではプレス担当役員付き通訳をし、ルールを一から勉強するハメに。試合後の記者会見も出席していたのですが、ある日結果を伝えると記者の方々の間にざわめきが。→私冷や汗。どうやらバレーボールではありえないスコアで勝敗を伝えてしまった模様。ああルールブック読み込みが足りなかったか…(人はそれを付け焼刃と呼ぶ)。最後にいくつかのチームと記念写真を撮ってもらったのですが、どれも"びっくりハウス的"に遠近感がおかしくなってて見せた友達が目を丸くするという素敵な仕上がりとなっています。
また別の機会ではスケートの国際競技会でオリンピックに参加したことがあり今は運営に携わっている元選手の方々とお仕事をする機会に恵まれたのですが、お子さんの話になった際に「やっぱりスケートを習わせたいのですか?」と何気なく聞いたらふっと厳しい目になって「いや、絶対子供にはあんな目に合わせたくない」とはっとするような強い答が返ってきて言葉を失いました。多くは語られなかったのですが普段いつもにこやかにされている方だけに”オリンピックに出ること”がどれだけ過酷であったのか一瞬垣間見たような印象でした。華やかな舞台と違いどれだけそこに至るまで厳しい努力をされたのでしょう…。
後は一線を退いて今は運営やコーチなどサポート側に回った元トップ選手の方々ともお話しする機会があるのですが、にこにこと「もうテニスは一生分やったからー」と楽しそうに別の習い事を始めた方とか、「本当は自分がオリンピックに行きたかったのだけどね…でも今度はこのチームの手伝いをしたい」ととあるバレーボールのチームの通訳兼マネージャーをされてる方がいたり、皆さんそれぞれやりたいことをやってらっしゃる様子に励まされます。これ、簡単な様で難しいんですよね。