軍手不要の研修….ホントに?
ご縁あって数年前社内通訳をしていた企業から単発での通訳のご依頼を頂き、今週はその会社の研修センターでお手伝いをしております。しかしながらこの会社、以前ブログにも書きましたように研修と言って通訳を万里の長城からぶらさげたりするところなのです。事前打ち合わせの時に「….一応、念のため、くぐったり乗り越えたりできる動きやすい格好で行った方がいいのでしょうか?」と警戒心丸出しで確認してしまう自分。「….いえ、今回はそういうのではないですから」戸惑った表情のご担当者。本当に、本当ですね?中国の山奥で木の間にロープを張りめぐらせて「はーい、向こう側は宇宙でーす。あちら側に全員脱出して下さーい」と同チームの方々に持ち上げられてエジプトのファラオみたいなポーズのままロープの隙間から向こう側に押し出されたりすることはないんですね?ちなみに会長も参加されたのですが皆さん緊張してしまったのかわっしょいわっしょいと変な勢いがついてしまって落としそうになっていた(ライブでのダイブ状態を想像して頂くと絵的にかなり近い)なんて言いませんが。体がロープに触れてはいけないルール=隙間のサイズに合わせて通す人を選ばざるを得ないため、メンバー間に微妙なムードが漂わないでもないゲームなのですが、ちなみにこれは判断力と計画性を養うのが目的(らしい)です→通す人の順番、場所等うまく計画していかないと全員脱出できなくなる(が、何故宇宙と言う設定なのかは謎)。
しかしそれも杞憂に終わり(いやまだ終わってないから油断はならない)今回は一応屋内での研修となっております。寝袋も軍手もロープも(今のところ)出てきません。今回は人事関係の研修なのですが講師はイギリス人で一言で表すのなら「体育の先生」。えーと、声が大きくてはきはきしてて朝から元気なタイプ。半ズボン系。絶対背中にネジ付いてますよ、この先生。
詳しい研修内容は機密事項となるのでここでは言えないのですが、流れの中で個人の目標を立てる話になった際「じゃあ私の目標は1ストーン分体重を減らすってのはどうでしょう」とポロリと冗談(いや本気でもいいのだが)で言ったらすかさず講師のイギリス人、「それはネガティブな目標だからだめ。目標っていうのは常にポジティブな内容でないと!」。「まずは今の体重を明記した上でなりたい体重を決めなくちゃ!」。「いつまでに目標体重達成っていうのも決めてね!」。「あ、体重測定のタイミング、起きた時か寝る前か食事の前か後かとかもはっきりしないと!」。「測る時も着衣のままか下着姿かも決めないと!」(←本当に語尾に毎回”!”が付いてる)。まっすぐ目を見てポジティブオーラ全開で一生懸命説明して下さる先生。ああああすいません。先生、ダメです。私にはそんな細かい設定できません。←目標を立てる詳細作業の段階であっさり挫折。
ちなみにイギリスでは体重を「ストーン」という単位で表します。イヤな感じ〜。”お前は石○個分だ”と言われるわけです。ちなみに1ストーンは約6�。これまた微妙な重さ。
そして演習の際に先生が例として個人の目標を挙げたのですが、「もっと元気(健康)になりたい」。….これ以上元気になる気ですか、先生。